277 ページ28
A「私も別に能天気な訳じゃないって。伝え忘れてた!って気付いてメチャクチャ焦ったんだから!で、急いで帰ったら仲良くなってたって話し。でも、あのお兄ちゃん味方に付けたんだからすごいよね?」
タカ「まぁ、それは一安心だな。」
A「で?お寿司屋に行くんでしょ?どこかいいお店知ってる?私よく分かんないよ?」
タカ「よし、寿司で決まりな!」
どこかに電話してる。
タカ「空いてるって。銀座に向かって?」
A「銀座?高級店なんじゃない?」
タカ「そりゃあな。」
駐車場に車を停めてお寿司屋さんに向かう。
変装を全くしないタカと、キャップとサングラス、マスクをかけて下を向いて歩く私。
A「ねぇ、まだ着かないの?」
小声で聞く。
タカ「あ?」
A「だから!まだ着かないの?って!」
タカ「え?何だって?」
耳に手を添えて聞き返してくる。
A「志村けんかい!!!!!!」
イライラして、つい大声で言ってしまった。
タカ「何でいきなり志村けん何だよ?はぁ?」
周りを歩く人達が私達を見る。
ねぇ、あれタカじゃない?と声が聞こえる。
マズイ!バレた!
あっという間にタカだとバレて、写真撮ってる人もいる。
私だとはまだバレてない様子。
でも、ヤバイぞ。どんどん人が増えてる。
私とタカは目を見合わせる。
タカが頷き、目で何かを訴えてくる。
あー、はいはい分かった。ダッシュってことね。
私も、了解と頷く。
タカが頷いたので、ダッシュ。
とにかくダッシュ。
しかし、気付くとタカがいない…。
ヤバイぞ…。
はぐれてしまった…。
このままではマズイ…。
するとタカから電話が掛かって来た。
恐る恐る出ると、
タカ「バカかお前は!!!!!!」
A「えーー?私なの?タカこそどこ行ったのー?」
そう、私とタカは逆の方に走って行っていたらしい。
タカは駐車場へ。私はお寿司屋さん方面へ。
タカ「こんな時は、とりあえず戻るだろ普通!のんきに寿司屋になんか入れる訳ないだろうが!常識だろがー!!」
A「そんな常識知りません…」
タカ「ふざけてる場合じゃない!いいから早く戻ってこい!」
A「はい…」
ぶざけてなんかないんだけどな…。
そう思いながら、トボトボと歩いて駐車場に向かう。
駐車場に着くと、隣のコンビニから怒り狂ったタカが出てきた。
タカ「遅い!!早く!」
A「えっ?あっ、はい!」
とりあえず、精算を終え車を急いで出す。
タカ「ハァー…」
329人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ひろみ | 作成日時:2018年9月24日 0時