一体何しに？ ページ17
紫耀「愛してる…」
耳元でそう言われた。
A「…嫌い…」
そんな私に、
紫耀「うん、俺も愛してるよ。」
抱き締められながら、
またそんな会話を。
紫耀「俺には全部分かるからいいよ。ねぇ、このまま抱えて、部屋に連れて行ってもいい？」
A「ダメ。帰る。」
紫耀「ハハハ。ダメかー。分かった。じゃあ送らせて？これは譲れない。」
A「…分かった。お願いします。」
紫耀「車の鍵取って来るから、待ってて？」
頭を撫でると、
部屋に走って戻って行った。
一体何しに来たか分からないな。
そんな事を思いながら、
紫耀を待っていると、
紫耀「お待たせ。どうしたの？」
A「ん？いや、一体何しに来たのか分かんないなって…」
紫耀「あー、まぁ、そうだね。本当は部屋でちゃんと話しをしたかったんだけど、でも、自分の気持ちを少しでも話せたから、まぁ、いいっか。Aは？」
エレベーターが来て、
自然と手を引かれ、
そのままエレベーターに乗り込んでいた。
A「私はって聞かれても、私は無理矢理連れて来られたんですけど？」
紫耀「そっか。でも、俺の事、やっぱり今でも好きじゃん。それが今日で十分分かったでしょ？」
A「そんな事ないわ。何言ってるの？だから、私は嫌いだって言ってるでしょ？大嫌いよ。」
紫耀「もー、その嫌いっての！それ、１日1回にしてよね…。流石に凹むんですけど。」
A「強引だし、わがままだし、そんなんだから、嫌いなの。そう思ってるんだから、仕方がないでしょ？」
紫耀「あー！もー！うるさい！」
そう言って、
エレベーターの壁に押し付けられるようにして、
キスをされた。
胸をバンバンたたくと、
紫耀「今度から嫌いって言ったら、チューでその口塞ぐからね！」
横暴な…
A「だから、そんな所が…」
言い終わる前にまたキスをされた。
そして、
紫耀「俺は死ぬ程好きだよ…」
そんな甘い言葉を言うと、
甘いキスでまた唇を奪われた。
両手を紫耀の背中へ回し、
紫耀とのキスを拒まないどころか、
受け入れてしまう私は、
本当に最低な女…
A「ねぇ、何でエレベーター着かないの？ちょっと！階数ボタン押してないじゃない…」
紫耀「あっ、バレた？笑」
A「最悪…わざと？」
紫耀「仕方ないじゃん。少しでも長く一緒にいたいんだよ…」
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作者名：ひろみ
| 作成日時：2021年8月7日 1時
