もうすぐ30 ページ37
LINEを交換して、
百合子ちゃんの元へ戻ると、
それから会社へ戻るまでずっと質問攻めだった。
昔の知り合いに久しぶりに会って、
連絡先を交換してただけって、
簡単に説明したんだけど、
百合子「いやー、向こうはただならぬ雰囲気だったよね。こう、手を掴んでさ!ドラマみたいだったじゃん!…まさか、彼が噂の元カレとか?」
A「違うわ。っていうか、噂のって。笑」
百合子「えーなんだ。でもさ、顔は見えなかったけど、イケメンっぽかったよね?」
A「まー、そうね。」
King & Princeだからね。
百合子「ふーん。でも、これは何かあるな、今後も。逐一報告待ってるからね。笑」
A「何もないわよ。笑」
百合子「まぁ、まぁ。流れに身をまかせなさいってば。ずっと彼氏いないんだしさ。」
A「いつも言ってるでしょ?もう恋愛はいいって。」
百合子「うちらもうすぐ30なんだよ?いい加減、前の恋は過去にしなよ。」
A「そうだけど…」
百合子「過去は過去。未来を生きなきゃ。」
百合子ちゃんには、
誰とは言ってないけれど、
大好きな人と、
好きだからこそ別れた、
そんな恋だったと簡単に話していた。
私は恋愛に向いてないと。
だからもう、恋愛は…と。
百合子「でも、さっきの彼、元カレじゃなきゃ、あんな必死にって、一体どんな知り合いなの?」
A「それは…、元カレの、その、友達…」
百合子「なるほど。そうだったんだ…。でもさ、さっきの人、Aの事…好きだったんでしょ?」
A「……」
何も言えなかった。
百合子「当たりでしょ?続きは仕事終わって!今日は、定時に上がって、ご飯行くよ!」
何故か嬉しそうな百合子ちゃんにそう押し切られ、
騒つく気持ちを誤魔化しながら、
午後からの仕事をこなした。
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作者名:ひろみ | 作成日時:2021年4月22日 17時