難しい ページ40
仕事が終わり、
紫耀が待つ部屋の玄関前に立っていた。
仕事が終わり、
スマホを見たら、
話がしたい。
待ってる。
どうかお願いします…
と紫耀からLINEが入っていた。
このままでとは、
流石の私もないとは分かっている。
ちゃんとサヨナラをしなきゃいけない。
いい大人なんだし、
荷物の事など色々あるし…
けれど、
つらすぎる…
今から、
サヨナラの為に
紫耀に会わなければいけないなんて…
裏切られてしまった今は、
離れる事しか出来ないと思っているのに、
その一方で、
裏切られても、
好きだという気持ちが無くならない事にも
自分で気付いている。
紫耀を好きな私が、
私を作っている私なの。
そう思ってたから。
時間が戻せるものなら、
昨日の夜、
紫耀が話し始めた、
あの時に戻って、
言葉を発さないように、
抱き付いて、
キスで唇を塞ぎたい。
何も聞かずに、
何も知らずにいられたら、
こんな事にはならなかったのに…
玄関前で立ち尽くし、
もう数分は経っていた。
すると、
急に玄関が開いて、
紫耀が慌てて出て来ようとした。
A「…っっ!」
ビックリして声も出せなかった。
紫耀「うわー!ビックリしたー。…でも、よかった…。遅いから探しに行こうって思ってた…」
A「ごめんなさい…」
紫耀「いや、ごめん。入って…くれる?」
A「うん。」
重い足取りで、
住み慣れた部屋の廊下を歩き、
リビングへ…
紫耀「座って?」
そう言われ、
ソファーに座る。
すると、
紫耀「本当に、本当にごめんなさい!謝って許される事じゃないのは、分かってる。けど!許してください。別れるなんて無理なんだよ。本当にごめん勝手なこと言って。でも好きなんだよ。別れるなんてできない。お願いします!俺を振らないで下さい!」
そう言って、
土下座をした。
A「やめて…そんな事しないでよ。」
前にも言ったじゃない…
そんな事しないで。
というか、
こんな事するような事を初めからしないで…
そう思って、
頭を下げ続ける紫耀を見ながら、
また悲しくなった。
紫耀「ううん。やめない。」
A「…じゃあ、せめて顔は上げて。」
そっと顔を上げた紫耀と目があった。
目は腫れてるし、真っ赤。
紫耀「ごめん…。」
A「はぁ…」
見てられなくて、
手で顔を覆い、
溜息をついた。
つらすぎる…
悲し過ぎる…
恋の始まりも
私達の場合難しかったのに、
別れは、
もっと難しいのね…
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作者名:ひろみ | 作成日時:2020年2月2日 10時