求めてたもの ページ50
瞳「Aさんが、平野さんの事を好きだって言うから、私は何も言えません。でもAさんには、幸せになってほしいんです。普通の、温かい、そんな幸せに…」
A「瞳ちゃん…ありがとう。でも、私ね?今も普通の恋愛してるつもりだし、温かい紫耀の愛情を毎日沢山貰ってるの。だから、凄く幸せなのよ?」
紫耀「…A。」
そっと私の手を握ってくれた。
見つめ合う私と紫耀を見て、
瞳「はぁー。もう…。」
大きな溜め息。
松本「ハハハ。瞳ちゃん?紫耀は、Aちゃんの事、ほんっとに愛してるよ。だから、安心して大丈夫だよ?」
瞳「…分かりました。」
紫耀「はい。俺、しっかりします。瞳さんにも認めてもらえるように、Aを不安にさせないように、ちゃんとします。俺、Aの事本当に愛してますから。」
しっかりと私の手を握り、
真っ直ぐにそんな言葉を言ってくれる。
そんな紫耀の姿に涙が止まらない。
ここ数日の不安感が涙となって流れていくようだった。
紫耀「A…ごめんね?泣かないで?」
優しい紫耀の声が嬉しい。
私をちゃんと見つめてくれる、
そんな些細な事が嬉しかった。
ずっとこの暖かい眼差しや声を求めてたんだわ私は…
A「ううん。私もごめんなさい。」
瞳「Aさん、泣かないで?」
A「うん。なんかごめんね?こんな姿見せちゃって。」
瞳「いいんですよAさん。私、悔しいけど、そんなAさんを見れて嬉しいんです。あの、平野さん?私、Aさんのこんな姿見るの初めてなんです。Aさんは、いつも優しくて、穏やかで、大人で。でも、ずっと感情を表に出さないAさんに、どんな時も物凄くキレイに笑うAさんに、実はずっと心配してました。感情を表に出せない、そんな人だったんですよね。でも、平野さんと居る時には、こんな風に感情を出せるんですね…、悔しいけど認めます。Aさんの事、よろしくお願いします。」
紫耀「はい!」
大好きな人と、
大切な友達が…
なんだか、
嬉しくてまた涙が出てきちゃうな。
瞳「あー!また泣かせたー!」
紫耀「えっ?俺?A?」
A「嬉しくって。」
瞳「私も嬉しいです。」
2人でしばらく泣きあっていたら、
松本「良かったな紫耀もAちゃんも。じゃあ、俺らはそろそろ帰ろっか。」
瞳「そうですね。」
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作者名:ひろみ | 作成日時:2019年11月24日 0時