儚いもの ページ24
私はあの頃と何も変わってない…
本当はこんな自分は変えたい。
そうじゃないと、
本当に大切なものを失ってしまうから…
幸せはとても儚くて、
一瞬にして消えてしまうものだから…
泣きながら運転する私と、
後部座席であたふたしている岸君
岸「そんな泣くと思わなかったから…ごめん大丈夫?」
A「急に泣いちゃってごめんね?驚いたよね?でも、ありがとう岸君。さっきの、本当に嬉しい話しだった。大切な事に気付かせてくれてありがとう。さぁ、着いたよ?悪いんだけど、先に上がっててくれない?」
こんな顔じゃ行けないから。
岸「あっ、うん、了解っす。落ち着いたらでいいからね?」
A「ありがとう。」
岸君を降ろして、
深呼吸した。
涙は止まったけれど、
目がまた赤くなってしまった。
A「どうしようかな…」
その時隣に停まった車。
あっ、高橋君の車だ。
運転席同士、目が合い、
山田マネージャーと会釈をする。
車からは少し眠そうな高橋君が降りているのが見えた。
そして、その先には、
紫耀の車が停まっていた。
もう来てるんだ…
どんな顔して会おうかな…
と言っても、
まぁ、外ではほとんど話す事も、
目を合わす事もないんだけど。
はぁ…私ももう行かなきゃな…
車から降りて、
歩いていると、
主任「おはよう。」
神宮寺「おはようAさん。」
後ろから声を掛けられた。
振り向きはしたけれど、
顔を見られたくなくて、
下を向いて挨拶をした。
A「おはようございます。」
神宮寺「ん?風邪?」
主任「本当だ。声が…。って…あー…。あっ、これ使う?」
そう言って渡されたメガネ。
主任は私の顔を見て全てを察したんだね。
前にも似たような事あったから、
またかって感じだよね。
少しでもこの赤い目を隠す事が出来そうだし、
借りようかな…
A「ありがとうございます。お借りしてもいいですか?」
主任「うん、もちろん。使って?」
メガネを受け取ろうとした時、
怒った声でそう言うから、
神宮寺君を見ると、
神宮寺「ねぇ、まさか…アイツ?泣かされたの?」
A「ううん違う。私の勝手な…ヤキモチ。」
そう。
全ては私の勝手なヤキモチ。
ただ、それだけ。
可愛くも、
素直にもなれない、
そんな、
私のせい…
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作者名:ひろみ | 作成日時:2019年11月24日 0時