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同じジムの人 ページ37

神宮寺「どうかした?」

A「ううん。話ってなに?」

神宮寺「あっ、聞く?興味無いのかと思った。笑」

A「いい話しなんでしょ?それなら聞きたい。」

紫耀との事を悟られたくないし、
話題を変えたくて、
そう言った。

神宮寺「分かった。あっ、あのさ?Aさん、まだあの歌好きなの?」

急だね。
何か関係あるのかな?

A「うん。」

神宮寺「そっか。あのね、これトレーナーさんから今聞いたんだけど、その歌を歌ってるボーカルの人、このジム来てるんだって。」

A「えっ?そうなの?」

まさか同じジムだったなんて…

神宮寺「うん。実は、昨日廊下ですれ違ったんだよね、俺。でも、一瞬だったし、確証持てなかったから、さっきトレーナーさんに聞いたの。そしたら、やっぱりそうだって。Aさん、会えちゃうかもよ?」

A「えっ!どうしよう。」

そんな奇跡みたいな事ってあるのかしら。

神宮寺「そんなに好きなんだ?それってさ、歌が好きなの?それとも、ボーカルの人のファンだったりするの?」

A「ファンか…?どうなんだろう?確かにファンではあるけれど、それは歌が好きだからかな。気がつくといつも口ずさんでるし、もうあの歌は、私の中で無くてはならないものっていうか、救われてるっていうか…」

神宮寺「そっかー。実は俺もファンなの。Aさんのお陰で、俺も好きになったんだよね。よく聴いてるもん。」

A「そうなんだ。ねぇ、もしかしたらここで会えちゃうかもしれないのよね。ドキドキしちゃうね。」

神宮寺「そうだね。もし、俺がいない時に会ったら教えてね?」

A「分かった。」

神宮寺「へへ。じゃあ、そろそろ休憩終わりにして、トレーニングやりますか!」

A「うん。」

それから少しだけトレーニングをして、
ジムを後にした。
神宮寺君のお陰でほんの少しだけ気分も晴れて、
また好きなあの歌を車で流しながら、
稽古のために事務所へ向かった。

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作者名:ひろみ | 作成日時:2019年11月24日 0時

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