Contract love ～偽装恋愛～ 9 (ページ49)

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信じてるからページ49

岩橋「例えば、顔！とかさ？」

A「顔も好きだよ。カッコイイもん。あっ、でも、テレビや劇場で観る紫耀も、もちろん凄くカッコイイけど、何だか別人のような気持ちもするの。だから、この部屋での紫耀が好きかな。でも、1番好きだなって思う所は、こんな私を丸ごと包み込んでくれて、穏やかで温かい所かな…。紫耀はね、冷え切った私の心を溶かしてくれた人なの。だから、凄く感謝してるし、凄く愛してる。」

岩橋「そっかー。なんて言っていいのか分からないけど、いつも、2人はもの凄く愛し合ってるって伝わるんだよね。俺たちの歳で、そんな人と巡り合うってすごい事だよね？中々いないと思うもん。」

A「そうだよね。私、一生分の運を使い果たしちゃったかもしれない。まぁ、それでもいいんだけどね？笑」

それで許されるなら、
本当にそれでもいいとさえ思えるんだ。

岩橋「アハハ！いいんだ？大丈夫だよ。これからもいっぱい2人には、いい事あるはずだから。」

A「フフ。ありがとう。優しい玄樹君にも、たくさんいい事あるよ、きっと。」

こんなにも頑張って自分と戦ってるんだから。

岩橋「ありがとう。でも、もう実は１ついい事あったよ？」

A「そうなの？」

岩橋「Aちゃんって言う、女の子の友達が出来た事。」

玄樹君…

A「ありがとう。私も、友達になってくれて嬉しい。こんな風に、紫耀の話しを出来るのは玄樹君だけだから。」

岩橋「俺でいいなら、いつでも聞くからね？」

A「ありがとう。」

あっ…
思い出しちゃった…
あの着信の事、
着信相手の事、
玄樹君に聞いてみようかな…？

いや、
やっぱりやめておこう。

聞いたとしても、
知っていい気分になる話ではないし。
電話に出てた訳じゃないし、
何かあった訳でもない。
私が知る限りでは…
だから、
知らない方がいい。
モヤモヤはするけど…

岩橋「ん？どうかした？」

A「ううん。笑」

うん。
これでいい。

私は紫耀を信じてるから。