マネージャーらしく ページ34
疲れた様子の彼らを見て、
察してくれたライターさん。
A「本当にすみません…」
ライター「実は、私もここから彼らを見ていて、お疲れだなっては思ってたんです。ちょっと待っててもらっていいですか？」
そう言って、電話をかけ始めたライターさん。
電話を切ると、
ライター「すみません、お待たせしました。こちらは、明日でも大丈夫です。こうして無理にお願いしたのもこちらですし…。では、インタビューは明日に変更と言う事で。」
A「本当ですか！？ありがとうございます！本当にありがとうございます！」
ライターさん「そんなそんな！大丈夫ですから。それで、明日は何時に大丈夫ですか？場所はまたここで大丈夫ですか？」
A「重ね重ね申し訳ないんですが…。」
ライターさん「アハハハ。大丈夫ですから、言ってください。笑」
明日は夕方の部だけだから、
その前に時間を取れるとの事だった。
でも、移動させるとなると、
また時間を取るから…
これもダメ元で聞いてみた。
A「もし宜しければ、明日の15時に劇場の方へお越し頂くようにお願い出来ませんでしょうか？」
ライターさん「アハハハ。もちろん、大丈夫ですよ？」
良かった。
言ってみるもんだな。
A「ありがとうございます！本当に助かります！」
ライターさん「田中さん、今日はマネージャーさんの代理なんでしょ？凄いですね？タレントさんの体調まで気にかけてて。マネージャーさんやればいいのに。笑」
A「いえいえ。私にマネージャーは無理です。代理のくせに、色々と無理言って、偉そうにすみませんでした。」
ライターさん「いいんですよ？私達も、タレントさんが万全の時の方が、いいお話し聞けますし。では、明日伺いますね？」
ライターさんを見送り、
急いで戻ると、
メイク室から出ようとしていた岸君に会った。
岸「あっ！Aちゃん！俺、撮影行ってくるね？」
A「インタビュー、明日にしてもらったから、終わったら、控え室でゆっくりするか、車に戻って休んでで？またみんなの撮影ってなったら、連絡するから。」
岸「えっ？いいの？」
A「うん。だから、全力を尽くして撮影して来て？」
岸「分かった！行ってきます！」
少しでも休めると知った途端、
さっきまでとは、表情が変わった。
良かった、良かった。
あっ…！
岸君の連絡先知らないんだった…
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作者名：ひろみ
| 作成日時：2019年3月12日 16時
