ベッドでのおはよう ページ47
まだもう少し寝れるから、ベッドに行こうと言われ、手を引かれ、ベッドへ入った。
すぐに抱き寄せられる。
「…ねぇ？向こうのベッドのほうが広いよ？多分、いいベッドみたいだから、寝心地もいいんじゃない？」
「いや、こっちの方がいいよ。Aが自分で用意したんでしょ？」
「うん。そうだけど…」
「だから、こっちにしか寝ない。」
「…そう。じゃあ、もっと大きいサイズにすれば良かったね。」
「どうせくっ付いて寝るから、これがちょうどいいよ。」
そう言って、更にギュウギュウと抱きしめられる。
「フフフ。笑」
「おやすみ」
「…おやすみなさい。」
キスを1つ。
眠りに着いた。
翌朝、アラームの音で目が覚めた。
と、同時に私の髪を撫でる優しい手にも気付いた。
ゆっくりと目を開けると、
優しく見つめる紫耀がいた。
「…おはよう」
「おはよう。」
初めて、ベッドでのおはようだった。
「起きてたの？」
「うん。少し前にね。」
「恥ずかしいよ…」
「やっと、目覚めた時に俺の腕の中に居てくれた。」
「うん。」
何だか恥ずかしさと、くすぐったさで、紫耀の胸に擦り寄った。
「朝から幸せだぁー。」
そう言って、髪を撫でながら、抱き締めてくれる。
「フフフ。笑」
「あー、仕事行きたくないなー」
「フフ。頑張って？」
「何だよー。俺だけかー。」
「フフフ。だって、私、今日はお休みだもん。笑」
「えっ？そうなの？そっかぁ。土曜日か。土日祝が休みな感じ？」
「うん。」
「じゃあ、一般的な普通の会社って事やな…。なるほど。」
「フフフ。笑」
「何だよー！しょうがないじゃん！会社の事教えてくれないんやから。」
「そうだね。教えない。笑」
「はぁ…。秘密な理由が分かんない。俺、結局Aの事、全然知らないもん。」
「私だって、紫耀の事知らないよ？」
「じゃあ、教える！聞いて？何知りたい？」
「知りたい事？何だろう？笑」
「もっと、俺に興味持ってよー！！」
「フフフ。うーん、じゃあ…、好きな季節は？」
「えっ？好きな季節？そんな事？」
「うん。ダメ？」
「いや、いいんやけど…。秋かな。」
「一緒！私も秋が好きなの。笑」
「一緒？一緒！嬉しい！！」
「うん！」
一緒と言うだけで、嬉しそうに話す彼。
私も素直に嬉しかった。
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作者名：ひろみ
| 作成日時：2018年11月18日 22時
