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そう、初めまして。
きっと初めましてなんだろう。
声が似てるのはたまたまだ。
私は冷静にそう思いながら
目の前にあるお酒に手を付けた。
そして、皆んなが出来上がった頃
稜雅「じゃあ、解散で」
龍二「うっす！」
そう言うとみんなはそれぞれ
駅に向かう者、
タクシーで帰る者、
自車の者と別れた。
そして、晃一さんは
いた。
私と一緒で駅に向かっていた。
『晃一さん』
「なんや？」
『晃一さんは私と会ったことありませんか？』
私は一応確認でそう聞いた。
そう言うと彼の瞼はまたピクリと動いた。
「ないと思うで。」
『ニューヨークで会いませんでした？』
私がそう言うとまたもや彼の瞼はピクリと動いた。
「俺、ニューヨークなんか行っとらんで」
彼はそう言った。
私はまた振り出しに戻ることになった。
そうだよね。
この街でこんな簡単に探し人が見つかるわけない。
「あ、まい。俺のことは晃一でええから。俺もまいって呼ぶで」
『あ、ありがとう。晃一。』
私がそう言うと、彼は少し照れた様子で
「おう」
って言い、また駅に向かった。
匠海「今日はどうだった？」
『楽しかったよ』
匠海「晃一と喋れてよかったね」
『うん？』
匠海「帰り、晃一と話してたじゃん」
『あ、そう......』
匠海「どうした？」
『明日からあの人をまた探さないとなって』
匠海「ニューヨークで会った？」
『うん』
匠海「そっか...頑張れ」
匠海はそう言うと龍二のところに歩いていった。
どうしたんだろう、匠海。
なんか元気がない。
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作者名：甘蜜 | 作成日時：2017年10月2日 0時
