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『成田南消防から、ドクターヘリ要請です。成田空港の到着ロビーで40代男性が倒れたそうです』




白石先生が取ったホットラインの患者情報を書き出し、白石先生に話しかける




「長旅のあとで倒れるのってなかなか度胸いるよね」

白石「度胸とかそういう問題じゃないって！」

「ごめん、語弊があった。可哀想よねってこと」

白石「あぁ...そういうこと」




ヘリが飛び立った空を見つめながら、患者さんの到着を待った



*



雪村「堀内豪さん45歳、血圧75の55」





運ばれてきた堀内さんを初療ベッドに移すと、吐血をしてしまった





緋山「吸引」

白石「下血もあるわ」

藍沢「鼻出血に消化管出血...出血傾向あるな」

「これ、ほんとにエコノミークラス症候群？」

藤川「いや...エコノミークラス症候群なんかじゃないぞ！」




エコノミークラス症候群の主な症状は、
胸痛や失神、呼吸困難など。
出血傾向なんて...聞いたことない。





橘「皆、一旦離れろ。

マスクしてない奴はマスクして、あとゴーグル。
念のためにプリコーションしっかりやっとこう」









“誰も血液体液、接触しないようにな”





橘先生がそういった時
緋山先生と、彼女を見つめる名取くんの目が揺れた





「緋山先生...？どうかした？」

緋山「いや...なんも。さっさと治療しよう」

「あ...うん」






彼女たちは、きっと今何かを隠している。
直感でそう思った。

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