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結局、仮眠室で2人で寝てしまい
気づいたらもう太陽が昇っていて。
藍沢「おい、起きろ」
「あ、と五分...」
耕作に起こされながらも夢と現実を彷徨っている私を起こしたのは、昨日は弱気だった彼女だった。
どんどん、と部屋のドアを叩かれれば、すぐに開いて。
開いたと思えばすぐに閉まり、そしてまた開いた。
白石「藍沢先生、石川先生のこと貰ってもいい?」
「んん...白石先生、おはよう」
白石「石川先生。ほら、早く!」
彼女の威勢の良さに呆気をとられながら、私は白石先生の引く手に付いていった
*
「え...ちょ、むりむりむり」
白石「無理じゃない!行くよ」
仮眠室で私たちにやったのと同じようにドアを叩いて開くと、布団に包まる緋山先生の姿があった。
緋山「...何?!びっくりしたんだけど?!まだ5時じゃん!」
白石「...大丈夫。緋山先生は必ずうちに帰ってくる。なんの問題も無く。」
緋山「何よいきなり...」
緋山先生は怪訝そうな顔をして私たちを見つめる。
でもそこからは、昨日のようなイライラとした感情は伝わってこなくて。
緋山「...調子のいい励まし。部屋見つかったって言ったでしょ?
問題無かったとしても、帰るのは私1人の部屋。
口うるさい大家がいる所なんてこりごりです」
白石「はぁっ?」
緋山「それにさぁ、部屋も散らからなくて済むしさ、良かったでしょ?」
白石「...そうね。昨日は何週間かぶりに落ち着いて眠れたわ。
“とりあえず今夜は、いくら片付けても散らかす同居人が居ないんだ”って。
でも、...寂しかった。.....少し。
.....結構寂しかった。」
白石先生は、真っ直ぐな瞳で緋山先生を見つめる。
二人は、お互いに支えあってひとつ屋根の下で生活している。
それは、彼女たちに限られたことではない。
私たちにだって、同じことが言える。
「...緋山先生が居ないとね、静かなの、救命。
それほど緋山先生が私たちに与えてくれていたものって大きいんだなって感じたし、早く話したいなって思ってた。」
白石「正直、ここ数週間で私には荷が重すぎるって言うことが沢山あって、誰かに話を聞いてほしいって思った。
それは、緋山先生に聞いて欲しい。...嫌かもしれないけど。」
緋山「昨日は...私も不安になってアンタたちに八つ当たりしただけ。でも...ありがと」
「大丈夫だからね...っ」
緋山先生なら、きっと大丈夫。
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あいか(プロフ) - 続きが少し気になるので、更新頑張ってください!!! (2017年9月6日 7時) (レス) id: 1722f61193 (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - ひなたさん» こんばんは!大正解です\(^o^)/NEWS好きなのでこの曲にしました♪これからも宜しくお願いします! (2017年9月4日 22時) (レス) id: b808059075 (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - こんばんは!こ、これは! UR notaloneじゃないですか!> <なんだか気分が嬉しい気持ちです!!お話も楽しませてもらっています!頑張ってください!! (2017年9月4日 21時) (レス) id: be1d3ffffe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なつ | 作成日時:2017年9月4日 20時