？？日目 ？？？？ ページ45
僕らはみんな願った。
「A……目覚ましてよ。約束、守ってよ。」
怖くてAの方を向けない人。
目に涙を浮かべて必死に泣くまいとこらえる人。
たまらずに号泣する人。
病室は悲しい空気に包まれていた。
みんな病院からの電話があったらしい。
「Aさんが倒れました。危険な状態ですので、せめて大事なご友人にと思いまして…………」
ねぇ、僕達の約束、忘れちゃったの？？
小さい時にね、僕ら結婚しようねって約束したんだよ？
僕が勇気出して大人になったら結婚しようって言ったらさ。
君が今まで見たことないくらいの綺麗な笑顔で言ったんだよ。
貴「うんっ！私、ころんと結婚する！！」
ころん「嬉しかったのに…覚えてるのは僕だけ？こんなに大好きなのは僕だけ？」
気持ちが重いことなんて分かってるのに……それでも伝わって欲しい。
僕はAの手を優しくぎゅっと握った。
目を覚まして。お願いだから、もう覚えてなくてもいいんだ。
僕のことが好きじゃなくてもいいんだ。
ただ、どこかで幸せに生きててくれればそれでいいのに。
ころん「僕の目の前で死ぬなよっ……。」
少し掠れた声はAの耳に届かない。
ボロボロと溢れてくる涙を拭った、泣いちゃダメだ。
諦めたらダメだ、Aはまだ生きてるんだ、死んでない。
ちょっと、眠かっただけなんだ。
ころん「A……」
僕がそうAを呼んだ瞬間。
ピクっとAの腕が動いた、驚き顔を覗くとスーッと目が開いた。
「A！！」
みんなは一斉にAの周りに駆け寄った。
周りからは安心の声や、心配の声が聞こえてくる。
僕はじっとAを見つめた。するとAはゆっくりと口を動かし言った。
貴「ころ…くん、みんな…私、ね、もう…死ん、じゃうの…………」
とぎれとぎれに苦しそうに言ったその言葉にみんなは固まった。
ころん「なんで？僕を置いていくの？」
貴「あのね、……思い、出したの……私、ころん、くん、と……けっこん、するって、約束した。」
Aがそういった瞬間
体の中心からぶわぁーっと嬉しさが込み上げてくるのと同時に涙が溢れた。
ころん「やっと、やっと思い出したのに……もう、行っちゃうの？？やだよ。ねぇ！！」
もう、周りの声なんか全く耳に入らなかった。
まるでぼくときみだけの空間のように感じた
貴「ごめん、ごめんね。ころんくん。」
最後にハッキリか細い声でそう言うと
あの頃の綺麗な笑顔を見せた
ころん「バイバイおやすみ」
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カスミソウ(プロフ) - 素敵な作品ありがとうございました！！親が隣にいるので泣くの堪えるの大変でしたwww私ころちゃん推しなのでこの作品すごくうれしいです！！たくさん共感できていろいろ考えることができました。これからも応援してます！！ (2020年4月14日 17時) (
レス) id: 85b3e09a77 (このIDを非表示/違反報告)
ﾌﾟﾘﾝ＠ahaha_purin(プロフ) - 松野かほさん» ありがとうございます！あ (2020年1月1日 0時) (レス) id: 9ee154f0db (このIDを非表示/違反報告)
ﾌﾟﾘﾝ＠ahaha_purin(プロフ) - 恋花ﾚﾝｶさん» ありがとうございます！ (2020年1月1日 0時) (レス) id: 9ee154f0db (このIDを非表示/違反報告)
恋花ﾚﾝｶ - 号泣しました。親にガチで引かれました。ステキな作品でした！ (2019年12月31日 0時) (レス) id: 8916eccc14 (このIDを非表示/違反報告)
松野かほ(プロフ) - ジェルくんの話しで号泣しました、私が思っていたことと全く同じで……壊れないか心配で…… (2019年8月20日 15時) (レス) id: 3dd7240901 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒瀬＠からあげクン | 作成日時：2018年4月6日 2時
