セーラー服で何が悪い！ ページ26
末澤「A」
背後から誠也くんの声が飛んできた。
振り返って丸い瞳を思いっ切り睨み付ける。
A「…何ですか」
福本「あーあ」
草間「怒ってるなあ」
末澤「俺謝ったやん！」
謝って許されるのなら何とやら、私の怒りは収まることなくそっぽを向いてみせた。
学生服を着るのは久しぶりのこと。
しかもセーラー服となれば尚久しい。
末澤「A〜、めんどくさいで」
A「はあ！？誠也くんが悪いんですよ！」
衣装でセーラー服を着用する機会は近年めっきり減ってしまった。
更に私のリアルセーラー時代は中学生で終わっている為、その分懐かしさが深い。
正直撮影が始まる前は浮かれていた。
学生時代に戻ったような感覚がして胸を踊らせていた。
末澤「謝ったやんって」
A「嫌です」
学ラン姿の誠也くんが呆れたように顔を顰める。
末澤「"嫌"って何やねん…」
たいくみ先生こと大晴は赤ジャージ、まさ子こと晶哉は私より丈の長いセーラー服。
そしてそれ以外のメンバーは全員学ランを着用中。
福本「でも誠也くんしか見てへんやろ？」
A「リチャくんにも見られたあ」
草間「俺は別に見たかったわけちゃうで」
末澤「俺が見たかったみたいになるやん！」
学ラン派ブレザー派論争は両者が存在する限り絶対的に決着のつかない戦いだけど、私は密かに学ラン派だったりする。
だからこそ余計に今日の撮影は楽しみだった。
―それなのに。
草間「え、見たいから捲ったんやろ？」
末澤「ちゃうわ！」
しっかりカメラが回っているところでスカート捲りの被害に合った私の機嫌は暫く直りそうにない。
末澤「流石に何かしら履くと思うやん」
正門「まあ…」
気まずそうな苦笑いを浮かべるまっさん諸共睨み付けた。
A「じゃあ私が悪いんですか？」
末澤「そんなん言ってへんて！」
佐野「あー、誠也くん今何言っても墓穴掘るだけっすよ。」
A「正解」
末澤「ほんならもう無視やわ」
A「それはもっとムカつきます」
末澤「何やねん…」
ぐるりと周囲を見渡した。
もし私達が同じ学校に通うクラスメイトだったら、なんて想像を巡らせてみる。
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小袖(プロフ) - お疲れ様です。とても面白い作品でしたが、受け止めきれない現実にみんなびっくりしてますよね( ; _ ; )少しづつ乗り越えて行けるように日々充実させて頑張りましょうね( ; _ ; ) (4月26日 13時) (
レス) id: 85c8a13628 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾋﾟﾝｷ | 作成日時：2023年11月14日 0時
