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家に着き、ばたりとソファに倒れ込む。
今日は色々ありすぎた。
藍沢「どけ」
少し乱暴に私を起こした彼に、少々イラつきながらも
いま怒れているのは彼が無事だったからだ・・・とポジティブに考え、怒りを収めた。
元々私の頭があった所に腰掛けると、
その起こした体を自分の腿に乗せるように私を寝かせる。
膝枕、という表現が正しいのかもしれない。
私の頭を撫でながら目をつぶって。
“A”と呟いた。
「なあに?耕作」
藍沢「・・・今日、お前が無事で良かった。」
そう言うと、私の肩をするすると撫でて。
半日前に付けられた跡が、紅くなっている。
「耕作との連絡が途絶えたときは現実かどうか分からなかったけど」
藍沢「鼻をすする音しか聞こえなかったからな。
ボタン押したまま汚い音を出さないでくれ。」
「それくらい我を失ったって思ってもらえれば良かったんだけど」
したから彼の顔をのぞけば
なにか違うことを考えているようで。
「・・・・・・耕作?」
藍沢「・・・ごめんな。心配かけて。」
“ 朝言った、話したい事なんだけど、 ”
起き上がり、今度は横から彼の顔を見つめる。
小さく動いたその口に、私は全身を電流が駆け巡るような想いをさせられた。
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作者名:なつ | 作成日時:2017年9月18日 22時