遠い記憶。12 ページ15
私は会社を辞めて、義兄とは別々に行動を開始した。
野を超え山を越え、手当り次第、妖怪や人間問わず情報を集めたが点で得るもの得られずに、もうすぐ姉を探し始めてから5年経とうとしていた。
そんなある日、ある人間が口のでかい妖怪に襲われている所を通りがかりに助けた。
本当にたまたま居合わせた、ついでのつもりでその人間を助けたのだ。
その人間はまだ年端も行かぬ少女で、えらく懐かれてしまい彼女の懇願に負けてお礼という形で家へお邪魔することになった。
正直その頃の私は姉が見つからないことで焦りを感じて、飯を食べるのも忘れていた。
そんな折りに礼だと言ってご馳走を恵んでくれたのは大変ありがたかった。
少女の名前は淑子と言って齢は12歳。先祖代々妖怪が見える、又は感がいいというような家系で、彼女には黒いモヤが見えるらしい。
淑子「本当にありがとうございました。あなたに助けて頂かなければ、今頃私はどうなっていたかしれません。あなたはもしや、この近くに住んでいたという鬼道衆の方なのですか?」
鬼道衆、
久しぶりに聞いたその名とともに同胞を狩ってきた裏鬼道衆も思い出した。
A「まぁ、そんな感じかな」
淑子「すごい!私、鬼道衆の方に初めて会いました!やはり今もこの近くに住んでいらっしゃるのですか?」
A「いや私は、、」
(鬼道衆がこの近くに住んでいたのか、なら、姉のこともなにか知っているかもしれない。危険だが、訪ねてみるのもありだな。)
A「実は、私は遠くに住んでいるんだがこの近くに同胞がいると知ってここまで訪ねてきた。君はこの近くに詳しいのかな?」
淑子「ええ、この町の裏山に古くからある神社の文献によると、裏山の池の近くに住んでいたと、そして、昔からこの町を守ってくれていたとありました。」
A「随分詳しいね」
淑子「私の祖父がその神社の神主なんです。」
A「そうなんだ、ありがとう。明日行ってみるよ。」
その日は、彼女の家に泊めてもらうことにした。
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さかな(プロフ) - 輪廻さん» ご報告ありがとうございます!修正しました! (12月24日 1時) (レス) id: fdbfb203cc (このIDを非表示/違反報告)
輪廻(プロフ) - 作者さーん!オリジナル作品タグついちゃってますよー! (12月23日 23時) (レス) id: 6cfce3c49c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さかな | 作成日時:2023年12月20日 0時