百四十二 【実を言うと】 ページ42
唐突に投げかけられた質問に、サスケは目を見開いた。
「…どういうことだ？」
「サクラから聞いたの。大蛇丸が、サスケは力を求めて自分のところへ来るって」
「………」
今のサスケには、それをはっきりと否定することができなかった。兄への復讐を諦めない限り、そうなることは有り得てしまう。
「もしそれでサスケが里を出ていくってなっても、私は止めることはできないなぁ……サスケがそうしたいなら尊重するしかないもん…」
寝起きで眠いからなのか、Aはいつもよりゆったりと話す。
「……オレが里を出るのが嫌なのか？」
「当たり前でしょ。サスケと離ればなれとか、考えたことなかったし……大蛇丸なんてあんな危険な奴のところに行って欲しくないし……でも、いずれはそうなっちゃうのかなぁ」
眉を寄せて悲しげに話すAの表情は、サスケの胸を締め付けた。
「………ごめん、何でもない。眠くて、自分でも何言ってるかわかんないや」
乾いた笑いを浮かべて、Aは眠気を覚ますように起きて立ち上がった。
そんなAの手を、サスケが握る。Aは驚いて、座っているサスケを見下ろした。飲み込まれてしまいそうな黒い瞳に、はっきりと自分が映っているのが見える。
サスケの手から、じわじわと体温が伝わってくる。
「……サスケ？」
「…今ははっきりした答えを言うことはできない。あいつへの復讐のために、オレは……本当に里を出る可能性もある………だが、これだけは確かだ」
Aの手を握るサスケの手の力が、少しだけ強くなる。
「たとえ一緒にいられなくても、オレはお前を独りにはしない」
「……！」
いつになく真剣な表情でサスケはAを見上げている。Aの心を見透かしたような言葉に、Aは思わず笑みがこぼれる。
「……ありがとう」
目頭が熱くなるのを感じながら、Aはサスケの手を握り返した。
「A」
夜。寝ている間は交代で見張りをすることになり、起きていたA。
地面に座って、星が輝く夏の夜空を見上げていると、サクラの声が聞こえた。
「サクラ？どうしたの？」
サクラは少し気まずそうにしながら、Aの隣に座った。
「色々バタバタしちゃって言えなかったけど……音忍に襲われた時、助けてくれてありがとう」
「え、とんでもない！それより私の方こそ、髪のこと……ごめん」
Aは短くなったサクラの髪にチラと視線を向ける。
「あんたのせいじゃないんだから気にしないで。結構気に入ってるし……いきなりでなんだけど、私…あんたのこと、苦手だったのよね」
「え？」
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ラーメン(プロフ) - ハニさん» コメントありがとうございます！絶妙なきゅんを狙っていたので、そう感じていただけてよかったです(*´`)この作品が少しでもハニさんの毎日を頑張るきっかけになっているのならとても嬉しいです！不定期になってはしまいますが、更新頑張ります！ (2022年5月31日 22時) (
レス) id: 25c5c003b3 (このIDを非表示/違反報告)
ハニ(プロフ) - 初めまして！絶妙な甘さにきゅんきゅんします(≧∀≦)！無理せずゆっくりでいいので最後まで是非書いて頂きたいです！更新を楽しみに毎日を頑張ります！ (2022年5月31日 21時) (レス) id: 8ecca9012c (このIDを非表示/違反報告)
ラーメン(プロフ) - カリンさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけてすごく嬉しいです(*^^*)これからも頑張ります！ (2022年5月17日 22時) (レス) id: 25c5c003b3 (このIDを非表示/違反報告)
カリン(プロフ) - すごくおもしろいです‼︎更新無理せず頑張ってください‼︎ (2022年5月17日 17時) (レス) id: fbb8f9a3ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コノハナ | 作成日時：2022年4月27日 1時
