中堂さんの妹。【3年A組】lll

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「A」



「えっと、警察がご遺族に伝えた死 因は

虚血性心疾患。


3日前に突然 死」




「安易な判断だ」




解剖台に寝ているご遺体を前に交わされる言葉はいつもと同じだ。





Unnatural Death Investigation Laboratory


通称UDIラボ。






進学先が決まった私はここで記録員として雇ってもらい法医学の勉強だ。





「虚血性心疾患って前にもあったよね？」



「MARSだったやつでしょ？」





もう一台の解剖台を掃除しながら話しているのは、
ミコトさんと夕子さん。


そしてそんな2人の話を聞いているのはミコトさんの班に入っている私と同じ記録員の六郎さん。






「A、さっさと始めるぞ」



「はい、」




そして、私の目の前の男こそ私の兄であり解剖医の


中堂系。




隣でちょっとワタワタしてるのはムーミン大好き臨床検査技師の坂本さん。






そして、ここには居ないが所長の神倉さん。





決して多くはない人数の中で、



私達は毎日ご遺体を向き合う。






法医学の道を好印象に思っている人はハッキリ言って少ない。



だけど、



法医学を疎かにすることは真実を埋もれさすことになってしまう。






最期の最期にその人がどうしていたのか。



何を伝えたかったのか。








その思いも全て汲み取れ。





その為に私は今ここにいる。









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