中堂さんの妹。【3年A組】ll

episode64 ページ31

「昨日下から声がして、それがずっと気になったから美術室を見てきたの」





さくら曰く美術準備室へ入ろうとした時に扉越しに中尾に話しかけられ、皆生きていると言われた。





「それ本当……蓮が生きてるの!?」




「うん、みんな無事だって。

中尾君が言ってた

先生は私達のためにこんな事をしてるんだって

だから先生を信じて欲しいって」





「皆生きてる……」





「だからって1人の教師がどうこう出来る問題じゃねぇんだよ、

相手はっ……」




「ベルムズなんだろ？」




「!?なんでそれをっ！」






ベルムズって確かここら辺の界隈を仕切ってる半グレ集団？





「この界隈を仕切ってる半グレ集団だ。
景山を拐おうとした奴らだ。


ベルムズのKに景山の弱みになるような動画を撮るよう言われたんだろ？

お前はKの正体を知ってる」






「Kって？」




「ベルムズのリーダーだ。
その正体は1部のものしか知らない」





「甲斐、お前は1人じゃない！
俺が、何とかする！」





訴える先生の目には涙が溜まっている。






「……喜志だ。

ベルムズのリーダーは喜志正臣って男だ」



「奴の居場所はどこだ？」




「中央町、YURIBAってガールズバーだ
事務所はその奥にある」





「よく、話してくれた。



ここからは大人の仕事だ」







先生は教壇に置いてある携帯を取り出し話し始めた。





「聞こえてましたか？」









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