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冴島「両角孝平さん33歳、骨盤骨折。
血圧90の56。過去の事故で強制損傷、下肢に麻痺あり。
車椅子ラグビーの選手です」

「どっかで聞いたことある名前...」

藤川「何、お前ラグビー興味あった?こないだのパラリンピックにも出てた人だよ。
ハーフタイムのウォーミングアップで、車椅子ごと階段から落ちたらしい」

「だから聞いたことあったのか。」

白石「頭打ってるかも。頭部CTオーダーして」




白石先生からの命令に、スマホを取り出しオーダーをしようとすると、可愛らしい声に阻まれた。




横峯「すぐ行けます。トラウマスキャンもオーダーしておきました。」

「ありがとう...!」





横峯さん、初めてあった時よりもテキパキと動いて。
少し感動した。





藤川「骨盤の固定するよー。石川こっちこい」

「あ、了解!」




雪村さんのテキパキとした動きも目に付いた。
彼女も、前のような棘は削れてすっかりと馴染んでいる。




橘「立て込んでるな〜、あと来るのは?」

白石「高所転落の患者です。成田中央病院から転院搬送されてきます」





こくり、と白石先生の言葉に橘先生が頷いた。





白石「そっちどう?」

名取「こっちは、頭分の減張切開終わりました。ICUに移します」

藍沢「気道内圧は?」

名取「...平均で20まで下がりました」

藍沢「それでいい。」





今までとは明らかに違う救命をぼーっと見渡すと、
携帯のバイブレーションによって意識が呼び戻された。




ディスプレイには“谷 竜馬”の文字。
神奈川にいた頃の、心臓外科の医局長だ。

掛け間違いかと思ったが、出ないのも悪い。
それに、フェローたちがしっかり働いてくれている。
迷うことなく、通話のボタンを押した。




「はい、石川です。」

谷『石川!元気にしてたか?』

「谷先生!お久しぶりです。」

谷『今、大丈夫か?話があって』

「あー・・・大丈夫です」






1秒で、出来ることは限られている。
1分あれば、その幅が少しだけ広がって、
1時間になれば、もっとたくさんのことが出来る。


─────しかし、いい事が出来るとは限らない





1秒、1分、1時間。

その一瞬が、私たちの運命を変えるのだ。









谷『・・・うちの病院に戻ってこないか?』

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凛香 - 全部読んでます!大好きです!更新頑張ってください! (2017年9月16日 18時) (レス) id: ffe17b2f3c (このIDを非表示/違反報告)
そーちゃ(プロフ) - 一気にシリーズ読ませていただきました(^-^)/ 続きが気になっちゃって気になっちゃって…笑 Twitterもフォローさせていただきました♪またの更新楽しみにしてます! (2017年9月15日 15時) (レス) id: 1963c14c3b (このIDを非表示/違反報告)
重丈 唯羽(プロフ) - 青い鳥の方フォローさせて頂きました! (2017年9月14日 8時) (レス) id: 9e8fde76ab (このIDを非表示/違反報告)
あいか(プロフ) - この後の展開が少し気になるので更新頑張ってください!!最後まで書けるのを応援しています!!! (2017年9月12日 12時) (レス) id: 1722f61193 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なつ | 作成日時:2017年9月11日 21時

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