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99話 ページ3

黒尾side


最近、Aがおかしい。



ぼーっとしてるというか、上の空な状態が多い。



それで時々、気まずそうに俺等を見ることがある。






合宿前ってのもあったけど、やっぱり好きなヤツって事もあって。


気になってしょうがなくなってきた。




だから、練習中に聞いてみる事にした。






黒尾「Aさ、俺に隠してる事あるんじゃねーの?」




『え……』



さっきまで、楽しそうにしていた顔が、一瞬にして固まる。




俺がじっと目を見つめると、Aはまた、気まずそうな顔をして、目を逸らした。






また、その顔かよ……。







『別に……なんも、ないです』


目を逸らしたまま、Aはそう答えた。





黒尾「でも、最近のお前、本当におかしいから。


合宿だって近いのに、そんな状態だったら、困るんだよ」




『す、すみません……』



少し強い口調で言ってもAはこっちを見ない。







……なんか、イライラしてきた。








黒尾「お前さ、なんなの?



目は見ねぇし、謝罪も軽いし。




ふざけてるんなら、もう部活来るな。




俺達は遊びでやってるんじゃねーよ。






お前みたいなヤツがいると、チームの士気が下がって迷惑なんだよ」





はっと気づいた時には遅くて。


Aは泣きそうな顔で、拳を強く握っていた。





ここまで言う必要なんてなかったのに。



何してんだ俺。






黒尾「A、さっきのは」


『すみません』



俺の言葉に被せるようにして、Aが謝った。




顔は下がっていて、結局、目は合わない。






『僕、しばらく休みます。



猫又監督には伝えてありますから』




失礼します、と下がっていた顔を更に下げて、Aは体育館から出ていった。






それが、遠征5日前のこと。





































































それからしばらく、Aは部活も、学校にすら来なかった。




そして、遠征初日を、俺はもやもやとした気持ちのまま、迎える事になる。

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サクラ - Luneさん» ありがとうございます!更新頑張ります!! (2019年7月30日 13時) (レス) id: 9cd941d146 (このIDを非表示/違反報告)
Lune - こういう感じの作品が見たかった..(感動)もう最高すぎです!面白いし、もうなんかとにかく好きです← 更新頑張ってください!応援しております!! (2019年7月27日 23時) (レス) id: 662403215f (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - キラリさん» ありがとうございます!応援に応えられるよう、頑張りますね! (2019年3月27日 7時) (レス) id: 086eed9c24 (このIDを非表示/違反報告)
キラリ(プロフ) - あの......好きです!笑 これからも頑張って下さい!応援してます! (2019年3月26日 3時) (レス) id: 203d4207d9 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - ファンミさん» ありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2019年3月23日 20時) (レス) id: 086eed9c24 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サクラ | 作成日時:2019年2月16日 16時

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