男装少女は音駒の１年セッターで、あの人の双子です！まさかのsecond！

７３話 ページ27

Aside


『え………』




今、思わず持っていたボールを床に落とす。









付き合うって………恋人として………？






『ど、どうしたんですか、いきなり。



なにかのドッキリですか？』





ははっ、と笑ってみる。






でも、依然として衛輔さんの表情は変わらない。









夜久「俺は本気だから」








『っ、もし、とれなかったらどうするんですか………』









夜久「Aはずっと仲間で、後輩。


その関係を続ける」









なんでそんな、決心したような顔をするんだよ………。









僕が、衛輔さんにそんな顔をさせてるの









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『っ、その賭け、僕は乗りません』






え、と小さく驚いた声を漏らす衛輔さん。









『だって、おかしいじゃないですか。




サーブを取れるか取れないかだけで、関係を決めてしまうなんて。








悲しいですよ』








夜久「………別に、Aには関係ないだろ。






俺の事なんだから、口出しすんなよ」









『っ、じゃあ！


ひとりの女として言わせてもらいますけど！





そんな形で、恋を諦めていいんですか!?』








夜久「！」







『人を好きになることなんて、あまりない。





ましてや本気で好きになるなんて、人生の内の数回。







そんな恋をこんな形で終わらせようとするのは、その恋が偽物だからですよ』







今度は僕が、衛輔さんを真剣に見つめる。

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