GAME 9 ページ38
鬼ヶ崎カイコク
「よぉ、蝉」
蝉「…ん」
「なにしてんでぇ？」
蝉「…別に何も」
「へぇ、珍しい。お前さんがただ椅子に座ってぼーっとしてるだけだなんて」
そう言ってニヤッと笑えば
あからさまにイラついた様子を見せる蝉
蝉「…うっせ」
「なに、考え事かい？」
蝉「だから何でもねぇよ」
しつこい俺に嫌気がさしたのか、
席を立つ蝉
だが…
「おっと、大丈夫かい？」
蝉「…っ、なんでもない」
立ち上がった蝉は少しバランスを崩して俺にトンっとぶつかった
「蝉、お前…」
蝉「うるさい。何でもないって言ってるだろ」
バッと俺の腕を振り払い、自室へと向かう蝉
昨日から3日間はタワー修繕工事のため実況はお休み
ま、ゆっくり休んで貰えばいいか
「さーてと、行きますか」
誰もいない食堂を後にし、タワーの外をブラブラする
もちろん、ただ散歩してる訳じゃない
やっぱり誰もいねぇか。
どっかに隠れてたりなんてこたぁ…
ふと近くにあったお店を覗いてみる
すると、店内がくらいため窓が鏡のようになり忍霧の姿が現れた
「…亡霊かい。
お前さん、その気配消して背後に立つのやめてくるな」
忍霧「そんなつもりはないが…無茶するとまた皆に迷惑がかかる」
「…なんでぇ、説教しにきたのかい？」
俯きながら話す忍霧
俺が好き勝手しないように止めに来たつもりなのだろうが、
俺はそんなんで辞めるやつじゃない
持っていた番傘で店の窓を割り、
そのまま店内に入っていく
忍霧「おい…！」
「やっぱり人の気配がねぇな。
ホコリを被っちゃいるが新品だ」
すぐ近くのカウンターに置いてあったコップを持ち上げてよく見てみるが、使用した形跡はない
忍霧「…みな口にこそ出さないが、内心不安もあるだろう。
俺たちは向こうでは行方不明者として扱われているはずだ」
「なんでぇ急に。
お家が恋しくなったのかい？」
忍霧「…俺には目的がある。
それを終えるまで帰らない」
「…？」
忍霧「双子の妹を探している」
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のあ抹茶(プロフ) - こんにちは、このお話とは関係がないですが、「Broken Emotion」は最新されないんですか？このお話も面白かったです、最新頑張ってください(^O^) (2020年4月6日 14時) (
レス) id: e5127ccdd8 (このIDを非表示/違反報告)
カイル(プロフ) - とても面白かったです！続きを楽しみにしています！ (2020年3月26日 17時) (レス) id: 2ba625995f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Alice | 作成日時：2020年2月26日 18時
