霊：11話【廃刀令】 ページ31
〜〜とある駅〜〜
どうにか駅員達を巻いたはいいものの、列車の発車時間が迫っていてもうホームには人影も少ない。
善逸「伊之助のおかげで酷い目にあったぞ！謝れ！！」
亭翔「善逸、落ちつきなって・・・・・・」
伊之助「はぁぁん！？何で逃げなきゃいけねぇんだよ！(怒)」
雪音「伊之助も止めなって・・・！？」
善逸に言われた伊之助は肩を怒らせたり雪音と亭翔は二人がまた揉め合いをさせないように宥めようとした。
善逸「政府公認の組織じゃないからな。俺達は鬼殺隊。堂々と刀持って歩けないんだよ。ホントは。鬼がどうのこうの言ってもなかなか信じてもらえんし。混乱するだろ。」
善逸はため息を吐きながら言った。
亭翔「確かに鬼殺隊は武装警察の真選組や見廻組と違って秘密組織みたいなもんよねぇ。鬼殺隊の事や人喰い鬼の事を話しても誰も信じてくれないし。鬼殺隊を知ってる人達はあまり少ないからね。」
雪音「・・・そうねぇ。」
私達五人は人喰い鬼を狩るための組織ーー・・・鬼殺隊の隊員である。
この世界に鬼と呼ばれる生き物がいることを知る者は少ない。
鬼は人を喰らうし年をとらず何百年も生きていて人を喰えば喰うほど強くなる。
鬼はほぼ不死身であってどんなに大怪我をしてもすぐに再生してしまう。
鬼を殺す方法は２つだけある。
一つは鬼を日光・・・または太陽の光にあてること。
そしてもう一つは日の光を蓄えた刀・日輪刀で鬼の頸を斬り落とすことだ。
彼ら鬼殺隊はその日輪刀を携えて"全集中の呼吸"と呼ばれる特殊な呼吸法を極めることで体力と運動力を爆発的にあげて命を賭けて鬼を狩るのだ。
けれども侍の時代が終わってもう五十年近くが経つ。
明治の初めに発布された廃刀令により軍人や警官以外が刀を持ち歩くことは禁じられていた。
善逸「・・・・・・とりあえず刀を背中に隠そう。」
雪音「そうしよう。」
善逸と亭翔と雪音は黒の詰め襟の鬼殺隊の隊員と自分の羽織の間に刀を押し込んだり炭治郎もそれにならない市松模様の羽織で刀を隠した。
伊之助「フハハハハ！」
伊之助も腰巻きの背中側に二本の刀を差し込んで得意気で笑ってるが上半身裸なので何一つ隠せていない。
亭翔「それじゃ隠してるって言わないから・・・？」
善逸「丸見えだよ。服着ろ。バカ。」
つづく
霊：12話【出発時間】→←紅：10話【師範は必ず救い出す。立場逆転をする前の私は違う！！】by紅葉
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作者名：浪川紅葉＆黒魔霊歌＆うえちゃん x他2人 | 作者ホームページ：紅葉のホームページはねぇよby浪川 そうだなby剣城
作成日時：2023年2月12日 17時
