For dream twenty years (ページ42)

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41.Sside ページ42

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智「責任を感じて仕事をいつも出来ることはすごいことだと思うんだ。」

唐突に智くんがまた話し出した。

智「俺だってある程度の責任を感じてやってるよ？でも嫌だなって思うことも、怖いなって思うこともない。それは、翔くんが居てくれるからなんだ。」

翔「え…？どうしてそうなるの？」

あまりにもこじ付け過ぎる。

智「翔くんが何でも背負っちゃうからだよ。司会業も本格的に番組を背負ってやるようになった。嵐っていうホームから抜け出して、仕事を貰うようになった。そんな翔くんを俺はすごいと思った。でも…」

翔「でも…？」

静かにまた涙を流す智くんを見て、

何だか心が締め付けられた。

智「同じくらい心配になった。俺が一時期、やる気がないだとかリーダーに向いてないだとか言われた時、翔くんは何度も智くんじゃなきゃリーダーは務まらないって、大野智がリーダーなんだって言ってくれた。だけど、俺はそんなの言われたって仕方がないと思ってた。みんなの目にそう映るのは、俺よりも翔くんが責任を持って引っ張ってくれてるからだって。」

真っ直ぐに見つめてくるその純粋な目が

俺の心を揺るがした。

智「その間だって翔くんは怖くて嫌で堪らなかった時があったんじゃないの？俺はどう思われたって翔くんが守ってくれたけど、翔くんをちゃんと守れる人はいなかった。俺は守ってるつもりでいたけれど、翔くんの心は限界だったんだよ。」

翔「そんなこと…言わないで。」

智「ごめんね翔くん。もっと俺がリーダーらしくいなきゃダメだったのに。」

翔「そんなことない。」

智「もっともっと手を取り合うべきだった。荷物を一緒に持つべきだった。」

翔「そんなことないってば…！！！」

智「そんなことあるんだよ。翔くん。もう…無理してほしくないんだよ。抱えてほしくないんだよ。」

翔「でも…みんなが無理をするのは死んでも見たくない。」

智「翔くんと一緒にいれないまま仕事をする方がよっぽど俺らにとっては無理な話だよ。」

そんなはずはない…。

俺がいることで

智くん達は絶対に無理をする。

翔「嘘…言わないで。そんな智くんの話、聞きたくもない。」

智「翔くん…。」

翔「疲れちゃった。もう寝る。」

逃げるように布団を被り

外界と隔たりを作った。

智くんの悲しい表情は

見なかったことにしてしまった。