For dream twenty years (ページ22)

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21.Nside ページ22

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コンコン…

和「失礼します。」

智「あ、おはよう。」

和「おはよう。もう夕方だけどね。」

智「じゃあこんばんは。」

和「言い直さなくていいよ(笑)」

分かってる。

大野さんの顔を見れば一目瞭然。

さっきまで泣いてましたって顔してる。

だけど、

ここで触れるつもりはない。

翔ちゃんと大野さんの2人きりの時間を

無駄にするつもりはないから。

大野さんが頼れる所は

何だかんだ言って翔ちゃんだってことを

20年以上も一緒にいたら何となく察する。

大野さん自身も

泣いていたことを必死に隠そうとしてるから

俺の判断は正解だったと

自分に言い聞かせる。

和「翔ちゃん、気持ち良さそうだね。」

こんな言葉選び、

不謹慎かもしれない。

でも、

本当に気持ち良さそうに眠ってる。

処置後はまだ

今よりも表情が固く見えたから。

智「うん…。そろそろ起きるかな？」

声は明らかに暗いのに言葉は前向き。

またリーダーだからって

責任感、背負ってるのかな？

俺の前くらい

そんなに気を遣ってもらわなくても

大丈夫なのに。

このままだと

大野さんまで壊れてしまう。

もう誰も失いたくない…。

こんなに後悔したのは人生で初めてだ。

和「そうですね。翔ちゃんヘタレだから、1人で消えるなんて怖がりますよ。」

智「それに、アウトドア派だからずっと寝てるなんてつまんないよね。」

和「はい。今に起きます。」

ただの願いなのはお互いに知ってる。

けれどそんな願いでさえも

口にしてあげないと

翔ちゃんには伝わらない。

分かっているようで

分かってないことって溢れ返るほどある。

翔ちゃんがこうなってるのも

それが原因だから。

もう後悔しないために

これから気を付ける。

もう間に合わないなんてことは

ないと信じる。

だから…

また嵐として一緒に戻ろうね。