63 ページ13
｢れいに許可されるまでもなく！れいは俺に気ぃ許してんの！な！れい！｣
おそ松さんはすごい勢いで私の方に首を向ける。
なぜこの人達はすぐに喧嘩しちゃうのだろうか。
｢えっと…気はそこまで許してないですけど…おそ松さんのことは嫌いじゃないですよ｣
｢え？まじ？嫌いじゃないイコールつまりす｣
｢いやバカなの！？女の子の嫌いじゃないは照れ隠しとほんとに普通の２パターンがほとんどだけど、兄さんに言ったのは後者だわ！ガキか！言葉の意図を汲み取れ！｣
｢れいの場合はどっちでもねーだろ！大体、お前が知ってるようなつまんねー女とは違うんだよ！｣
｢女の子のこと女って言うなよ！じじいか！｣
また喧嘩を始めてしまった。
好きって言った方が良かったのだろうか…
けれど好きかと聞かれてもよく分からない。
｢おそ松さん｣
｢なに！？今トド松と｣
｢私おそ松さんのこと好きですよ｣
｢…へ？｣
おそ松さんは顔を真っ赤にした。
｢え、えぇぇ！？れいちゃん僕は！？｣
ここは口だけでも…
｢お兄さんのことも好きですよ｣
｢…れいちゃん…タンマ。可愛い…｣
お兄さんは両手で顔を隠す。
2人ともあまり好きと言われるのに慣れてないのだろうか。
｢あの、おそ松さんとお兄さん。私寝たいので…｣
｢｢じゃあ一緒に寝る！｣｣
｢いいですけど…お風呂に入ってきて貰えませんか？｣
そういうとおそ松さんとお兄さんは走って部屋を出ていった。
30分後に2人は私の部屋に戻ってきた。
お揃いの青いパジャマを着ていた。
｢じゃあ寝ましょう｣
私は座ってたベッドから降りて、電気を消そうとドアの横まで行った。
｢待って！｣
すると、ドアのところにいたお兄さんが私の手を掴んで止めた。
｢なに？｣
｢その、どう寝るの？｣
｢？私壁際が好きだから、私が壁際で｣
｢れいは真ん中に来い｣
おそ松さんが私をじーと見る。
｢…いいですけど、後悔しないでくださいね｣
そう言って、壁からおそ松さん私お兄さんという順で寝た。
━━━━
(おそ松視点)
れいは布団に入るとすぐに寝てしまった。
まだ10:30なのに、寝るのが早い。
｢れいちゃん寝たよね｣
小声でトド松話す。
｢寝たな。いやぁーここまで意識されないと悲しいわぁー｣
｢れいちゃんだしね…てか寝顔可愛い｣
トド松のやつはスマホでれいの寝顔をパシャパシャ撮っている。
｢れいマジでかわ｣
ふと体に違和感を感じた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 5人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：翡翠葛@優杏 | 作成日時：2020年4月27日 9時
