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｢は？はぁ…何見ても倒れないでよ…｣
一松さんは走って十四松さんのところに向かう。
その後ろに遅いながらついて行った。
ー治療室ー
部屋の扉を一松さんが開けると、チョロ松さんと十四松さんがいた。
十四松さんとチョロ松さんは別々のベッドで、呼吸を荒くしてチョロ松さんは弓なりで横になってる。
思ったよりも危険だ。
｢チョロ松兄さん、十四松聞こえるか！｣
一松さんが2人に呼びかける。
｢ぁ…｣
十四松さんは何とか返事をするが、チョロ松さんは完全に返事が出来ない状態だ。
私は急いでチョロ松さんの方へ行く。
｢ちょ｣
一松さんを無視してチョロ松さんの症状を見る。
｢一松さん、顔の筋肉硬直が起きてる。多分ストリキニーネ。鎮静剤ある？点滴静脈注射するから、ジアゼパム用意して｣
｢っわかった｣
一松さんは先程持ってきた箱からジアゼパムを取りだした。
｢一松さんは十四松さんをお願い｣
私はチョロ松さんにジアゼパムを静注し、気道の確保をする。
｢れいはどうして知ってるの｣
一松さんは十四松さんの治療をしながら聞く。
｢お義母さんとお義父さんに教えてもらった｣
そう私はチョロ松さんの治療しながら答えた。
その後お兄さんとおそ松さん、カラ松さんが来て、デカパン博士という人も来た。
デカパン博士という人により、後遺症などは残らないそうだ。
明日には元気に動けるとのこと。
だが私は、今回のことでおそ松さんに呼び出された。
ーおそ松の部屋ー
｢れいさ、どういうつもり？なんで今まで言わなかった？｣
｢聞かれ…なかったので…｣
｢…はぁ、そこがだめなんだよ｣
私はおそ松さんに呼び出され、目の前にはおそ松さんが居る。
相当怒っている。
恐怖さえ感じる程だ。
おそ松さんはものすごい殺気を放っている。
｢あのさ、俺はれいのことを信用してあげてんの。俺はれいを生かしてあげてんのだわ｣
おそ松さんは煙草に火をつける。
最初の時を思い出す。
きっとおそ松さんは腹が立ってる時や、気に食わない時に煙草を吸うのだろう。
｢他に隠してることないわけ｣
おそ松さんは私の顔を掴んで自分の方に向けた。
｢…私、前に薬で死ぬくらいならって言いましたよね｣
｢…言ったな｣
｢…多分、そんじゃそこらのじゃ私死ねません｣
｢どういうこと？｣
おそ松さんは私のことを離した。
私は一瞬下を向いて、上を向き、おそ松さんとしっかり目を合わせた。
｢私は、実験体だったんです｣
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作者名：翡翠葛@優杏 | 作成日時：2020年4月27日 9時
