私たちのハウス

私は不良品 ページ15

友香side

目を開けると周りはまだ真っ暗だった。
カーテンの隙間から月が見える。
その月明かりに照らされているのは瑞穂の顔。
やっぱり二卵生だから全然顔も性格も違うな。

端正な瑞穂の寝顔を見ていると胸にピリッと痛みが走った。
まただ。つくづく私の体は不良品だなと思う。
生まれた時から心臓が悪くて、小さい頃はほとんど病院にいたような気がする。大きくなるにつれてその頻度は減って行ったけど、発作の頻度は相変わらず。
発作の度に家族のみんな、とくに瑞穂と七瀬お姉ちゃんに迷惑をかけてしまうのがとても嫌だ。

ゆっくり呼吸をするのに努めると、痛みは落ち着いてきたように思えたけどそれは気の所為だった。
薬を飲まないとななんて思いながらも、どんどん痛みが増して
動くのが億劫になってしまう。

瑞穂「ん……友香？大丈夫……？」
友香「はぁっはぁ…ごめ…くすり……とって。」

結局私の荒い息遣いで瑞穂を起こしてしまい、
頼らざるを得なくなってしまった。

瑞穂「自分で飲める？いま七瀬お姉ちゃん読んでくるからね。」

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