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藍沢「さっきも言ったように、今のフェローは驚くほど使い物にならない。フェロー時代の藤川1人の方がよっぽど使える」




屋上から医局に向かうエレベーターの中
さっきの“耕作”とは違って
いつもの“藍沢先生”の顔になってしまった彼





「藤川先生も使えなかった訳じゃないけど...藍沢先生が飛び抜けて出来るから」

藍沢「俺はただ、患者を救いたかっただけだ」







エレベーターは私達が指定した階ではとまらず
別の階でドアが開いた

入ってきた人は藍沢先生を見ると
フッと笑って私たちの前に立った


背中には、脳神経外科を表す
“Neurosurgery”の文字
きっと...藍沢先生の同僚だろう





新海「やっぱりトロント大より昔の仲間を取ったか」

藍沢「...」

「トロント大...？え？」

新海「あれ...知らないってことは同期ではない？」

藍沢「いや、コイツは最近神奈川から戻ってきたんだ」

新海「そう、」



その人は振り返ると
私のネームを見て。





新海「へえ...石川Aちゃん。」

「どうも...？えっと、」

新海「俺、新海広紀。同い年だし広紀でいいよ、Aちゃん」

「広紀くん...よろしくね」

新海「あぁ、よろしく」



新海先生...改め広紀くんにそう言われると同時に
救命の医局のある階に着いた




すると、藍沢先生に強く腕を引っ張られて。








藍沢「...行くぞ、A」








新海「...へぇ、笑」








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────いつまでもビビってたらヘリには乗れない


────いくぞ、石川







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