code blue：1

021 ページ21

.




当直明けの勤務はどうも気だるい。






藤川「石川ぁ、聞いてくれよ。」

「え？ちょ？え？」




連れてこられたのは、エレベーターの中。
藤川先生がこんなニヤニヤしながらため息ついてるのは
冴島さんのことを話したいときくらいだとおもう






“とりあえずここ”と言って押したのは最上階。
...屋上に行くつもりなのかな？




「で、なに？」

藤川「...お前、藍沢としたことあるか？」

「...」



おっと、危ない。
大量の鉗子(かんし)を落としそうになった
そのまま血管止めてやろうとも考えたけど。



次の階で降りてやろう、
そう思っているとエレベーターのドアが開いた




入ってきた人に、私たちは思わず声を揃えてしまう




藤川 石川「「うお...」」

藍沢「なんだ。」





彼は私と藤川先生の間をいき
壁に寄りかかった





藤川「で、どうなんだよ！」

「.....本題はなに？」

藤川「はぁ...冴島に、結婚しよう って言ったら怒られた。赤ちゃん居なくても言ったの？って」

「なんて返したの？藤川先生は。」

藤川「何も言えなかったよ。話したいことも話せなかった。」

「そっか...でも明日があるから。ね？」

藤川「あぁありがと。...そうだ、お前ら昔付き合ってた時、藍沢は石川と結婚しようとか思わなかったわけ？」

「ちょ...！ばか！そういうこと聞かないで！」

藤川「いいじゃん、なあ？藍沢」

「ちがうでしょ！良くないの！」



藤川先生って、バカなのか天然なのか鈍感なのか
はたまた そのトリプルパンチなのか...
10年近い付き合いだけど、未だに分からない




藍沢「...俺は考えてなかった訳ではない。」






そう言って、とまった階で降りていった藍沢先生
何、今の.....





.

022→←020

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す