Just a two of us しょうたとりょう5 ページ30
目ぇ開けた時、車は眩しいくらいの夕焼けのなかを走ってて
控えめに歌う亮の声が優しく俺を包んでた。
気づかれないように、しばらく横顔眺めてたけど
信号待ち、心配そうに俺を見るから
目ぇが合ってしまった。
｢なんや、起きてたん｣
｢今起きた｣
｢よぉ寝てたな｣
｢おん。すまんな｣
｢ええよ。ゆっくりしとき｣
ポンポンと俺の頭を撫でて、また前を向く。
海岸沿いの道路。
たぶんここら辺は亮のテリトリー。
波乗りしたいやろぉな、最近行けてないはず。
｢しょぉちゃん、ちょっと車停めてええ？｣
｢おん。ええよ｣
砂浜がすぐそこのコインパーキングに車を入れた。
ちょうど太陽が海に沈むとこ。
｢降りよ｣
車から砂浜へ続く階段を降りる。
途中で腰かけて太陽を見てた。
なぁんも言わん。
俺も亮も何も。
ただぎゅっと手ぇを繋いで並んで見てるだけ。
太陽が海に隠れて空の色が変わっていく。
どちらともなくくちびるが触れて
コツンと合わせたオデコから伝わる亮の体温。
少しずつ深くなるキス。
｢しょうちゃん｣
｢りょぉ｣
たぶん今同じこと考えてる。
亮は俺に
俺は亮に
包まれたい、そう願ってる。
ふふふ。
見つめあって笑って手を繋いだまま立ち上がった。
｢行こ｣
｢おん｣
｢あ、ちょっと待って｣
亮に呼び止められた。
｢はい。曲のお返し｣
｢あぁ、バレンタインの｣
｢ん。まぁな｣
亮のポケットから出てきたのは小さな袋。
開けていい？って聞いたら
片眉上げて返事した。
手のひらに転がったのは
シルバーの指輪。
ゴツゴツとしたそれは亮が時々してるのと同じやつ。
今日も左手にしてる。
前に俺がええなぁって言ったの
覚えてたみたい。
亮が指輪持ち上げて俺の薬指に通した。
サイズ、ちょうどええ。
いつ測ったんやろ？
｢ありがとぉな、りょぉ｣
｢んーん。あんな、しょぉちゃん｣
｢なん？｣
｢ずっと一緒におって｣
｢当たり前やろ｣
ふふふ。
また笑い声が重なる。
小さなハーモニー。
ふふふ。
ちょっとひんやりしてきた潮風が
亮と俺を撫でていく。
｢さむっ｣
｢しょぉちゃん暖めてぇ｣
はいはい。
目的地はもうすぐ。
たっぷり暖めあいましょ。
アツい言うても手加減したらんで？
覚悟しぃ？
作者です→←Just a two of us しょうたとりょう4
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cayochi(プロフ) - ウメちゃんさん» こちらこそよろしくおねがいいたします(^_^)v (2019年3月19日 6時) (
レス) id: e43f968c2a (このIDを非表示/違反報告)
ウメちゃん(プロフ) - またこれからも楽しみにしています(*´∇｀*) (2019年3月18日 23時) (レス) id: 222b67b008 (このIDを非表示/違反報告)
cayochi(プロフ) - ウメちゃんさん» ありがとうございます。きみたかさんと信五さんは大人の色気で書いて見たくて。おふたりも他のカップルと同じくらいフレッシュなんだけど落ち着いたお付き合いというか。夫婦ならでは、になると良いなぁと思っております！ (2019年3月18日 20時) (レス) id: 42bd12e124 (このIDを非表示/違反報告)
ウメちゃん(プロフ) - いつもドキドキしながら読んでいます！やはり、きみとしんごは素敵ですね(*´∇｀*)大人の色気がすごくて…丸ちゃんがよくやる『あ〜イイッ』って感じです(笑) (2019年3月16日 16時) (レス) id: 222b67b008 (このIDを非表示/違反報告)
cayochi(プロフ) - kkoyanagiさん» いつもコメントありがとうございます。忠義さんと隆平さんてば、いつでもどこでも通じあってるのね〜、なんて動物かぶりを見て思っちゃいました！あんな偶然愛し合ってるとしか思えない(笑)脳内と現実がごちゃ混ぜになってまーす！ (2019年3月16日 15時) (レス) id: 42bd12e124 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cayochi
| 作成日時：2019年2月15日 10時
