The two grown up きみとしんご4 ページ24
「うわっ」
部屋に入ると大きな窓のすぐそこに東京タワー。
照明落とすと煌めく姿が浮かびあがる。
「すげぇな」
ジャケット脱いだきみに後ろから抱きしめられる。
「たつとマルに感謝やな」
「知っとったん?」
「さっきメッセージきた」
「ええやつらやな」
「せやな」
耳許で囁くように喋るから擽ったくて膝に力が入らん。
するんとジャケット脱がされて
シャツのボタンを器用に外すきみの長い指。
視覚と聴覚。
それだけでクラクラする。
「風呂、用意するな」
不意に体が離れた。
上がりかけた体温。
もどかしさと心許なさ。
「なんやの」
思わず口に出た。
シャツはだけたまんま、ソファーに座り込む。
風呂から戻ってきたきみが
俺の前に膝まづいた。
「今日の信五、ええ男すぎて困った」
真っ赤になって俺を見上げる目。
少し潤んでる。
俺を欲しがる目。
「俺もきみに見とれてた」
きみの頭をそっと抱き抱える。
前屈みになってくちびる合わせた。
長くて甘いキス。
きみの柔らかいくちびるは
触れるだけで蕩けてしまいそう。
んぁっ
どちらともなく溢れる甘い息。
東京タワーの灯りが
ふたりを赤く染める。
「風呂、行こ」
早くせんと終わってまう。
きみが立ち上がって焦れてる俺の手を引いた。
促されるまま、きみに連れられていく。
「これ、見せたかったんや」
きみがドアを開けると
部屋から見るより近くの東京タワー。
「おわっ」
思わず声が出たくらい。
「絶景やな」
「せやろ?これ見せたくてな」
「知ってたん?」
「雑誌で見ててな、信五と行きたいなぁ思うてて。
スマホで写真撮ってた時、隣にオークラおった」
東京タワー、0時にライトアップ消えてまうから
ちょっと焦ってたんやで、って
笑うきみはいつもの顔。
The two grown up きみとしんご5→←The two grown up きみとしんご3
198人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
cayochi(プロフ) - ウメちゃんさん» こちらこそよろしくおねがいいたします(^_^)v (2019年3月19日 6時) (レス) id: e43f968c2a (このIDを非表示/違反報告)
ウメちゃん(プロフ) - またこれからも楽しみにしています(*´∇`*) (2019年3月18日 23時) (レス) id: 222b67b008 (このIDを非表示/違反報告)
cayochi(プロフ) - ウメちゃんさん» ありがとうございます。きみたかさんと信五さんは大人の色気で書いて見たくて。おふたりも他のカップルと同じくらいフレッシュなんだけど落ち着いたお付き合いというか。夫婦ならでは、になると良いなぁと思っております! (2019年3月18日 20時) (レス) id: 42bd12e124 (このIDを非表示/違反報告)
ウメちゃん(プロフ) - いつもドキドキしながら読んでいます!やはり、きみとしんごは素敵ですね(*´∇`*)大人の色気がすごくて…丸ちゃんがよくやる『あ〜イイッ』って感じです(笑) (2019年3月16日 16時) (レス) id: 222b67b008 (このIDを非表示/違反報告)
cayochi(プロフ) - kkoyanagiさん» いつもコメントありがとうございます。忠義さんと隆平さんてば、いつでもどこでも通じあってるのね〜、なんて動物かぶりを見て思っちゃいました!あんな偶然愛し合ってるとしか思えない(笑)脳内と現実がごちゃ混ぜになってまーす! (2019年3月16日 15時) (レス) id: 42bd12e124 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:cayochi | 作成日時:2019年2月15日 10時