Kissとhug 2

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「しょーた、翔太。ベッド使いなよ」




…んぁ？

って体痛てぇ…あれ




「体痛くないの？」

「うわっ！なんだよっ」

「なんだよ、ってなんだよ。
さっき婦長さん来て点滴外してくれたんだけど、
起きたら突っ伏して寝てるからびっくりしちゃった」

「あー、わりぃ。体調どう？大丈夫なんかよ？」

「うん。まだちょっとダルさはあるけど、だいぶ楽にはなった」

「…なら、いいけど」

「ありがとね、翔太。いろいろと」

「…あぁ 、うん」

「帰ったかと思った…」

「気になって眠れないんだったら、来ちまったほうがいいだろ。
どーせ、朝また来るんだから」





ごめん…とぽつん、と呟いた涼太は
今にも泣きそうで、弱々しく見える。





「まぁ、たまにはいいんじゃね？
…俺、寝るわ。今、何時よ」




椅子から立ち上がって簡易ベッドに横になる。
壁、向いて。





「４時。７時に朝メシだって」

「んー、わかった。涼太も寝ろよ」

「…目、覚めちゃった」

「無理にでも寝ろ」

「えー」





クスクス笑ってるけど、今泣きそうだろ
そんくらいわかってんだよ





「因みに、リハは明日まで休み。
他にもガタがきてるヤツ多いからメンテナンスしろってよ」

「…そっか」





あー、もう…なんかさぁ





「俺に言われたくないかもしんないけどさ。
舞台立って金貰ってる以上、みっともねぇとこ見せれないじゃん。
だから、ちょっと休むのも必要なんじゃねぇの？」

「…うん」

「涼太がちょっと前からおかしかったのわかってたし
次にこんなことあったら
俺が引き摺り下ろしてでも止める。
何思い詰めてんのか知らねぇけど
涼太が辞めてぇんなら俺も一緒に辞める。
そう決めてっから。
涼太は俺の人生も背負ってるって覚えといて」

「なんだよ…勝手に決めんなよ」

「こんだけ長いこと一緒に踊ってて
今更違うヤツとなんか組みたくねぇし。
涼太の踊り癖、俺に染み込んでんだよ。
なのに最近のオマエ、別人みたいでやりづらくて堪んたかった」

「…そうなの？」

「先輩に憧れてんのはわかる。
けどな、涼太は涼太だろ！バカか」

「バカバカ言わないでよ…自分が1番わかってるから」





もう泣いてんの隠せてねぇな。
涼太も…俺も

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