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「ただよし」
不意に名前を呼ばれた。
「ただよし、でしょ」
顔をあげると、俺の横に女の子が立っていた。
黒いワンピースに白い襟。
ふわふわの長い髪。
「リナ？」
思わずそう呼んでしまうほどよく似てる。
「リナじゃないよ、わたし、ハナ」
「・・・ハナ？」
「うん。リナはわたしのママ」
当たり前でしょ？ってニコニコしてるけど
俺にはイマイチ状況が掴めない。
「ただよしはわたしのパパでしょ」
・・・はぁっ？
「ママ、死んじゃったの。
ただよし、お迎えに来てくれたんでしょ？」
「えっ、ちょ、ちょっと待って」
「いつもママ言ってたもん。
テレビ見ながらただよし、大好きだよって」
「ママが言ってた？」
「うん。だから、ただよしがわたしのパパでしょ？」
確かに身に覚えはありすぎるけど。
「ハナちゃん、何歳？」
「4さい。よーちえん、すみれくみさんだよ」
うん。おかしくは、ない。
でも、でも、でも！
「ただよし？」
俺の手をハナちゃんが握った。
小さな手。
思わず握り返した。
ニコニコ笑ってたハナちゃんが
わぁぁん、と急に声あげて泣き出した。
ちっちゃなからだ。
思わずぎゅっと抱きしめた。
あっついなぁ。子供の体温て。
ぎゅうぎゅうとしがみついてくる。
頼りない、細い腕。
泣き声に気づいたユウコさんと隆平が
慌てて駆けよってきた。
目でふたりを制して
ハナちゃんの背中をポンポンと撫でるようにたたいた。
「大丈夫、大丈夫」
ハナちゃんに繰り返す。
次第に泣き声は小さくなって、
くた、っと体を預けてきた。
よいしょ、声が出ちゃうのは情けないけど
ハナちゃんを抱き上げた。
グスグスと鼻ならしてたんが
ゆっくりした呼吸になって
すうすうと寝息に変わるまでにはそんなに時間がかからんかった。
案内された親族の控え室には、
他に誰もおらんくて
座布団くっつけたところに
ハナちゃんを寝かした。
「私の他に、連絡が取れる親族もいなくて」
ユウコさんがリナの生い立ちを話し始める。
ユウコさんはリナのお母さんの親友で
便宜上、叔母と名乗ってはいるけど
血の繋がりはないと言うこと。
複雑な事情があって
両親ともに家族とは縁を切って結婚したこと。
相次いで両親が病気で亡くなって
一時は施設に預けることしかできなかったけど
ユウコさん自身が離婚した時に
リナを引き取り一緒に暮らし始めたこと。
ユウコさんが教えてくれたリナの生い立ちは
俺の知らないことばかりやった。
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さや(プロフ) - ハナちゃんを自分の名前に脳内変換★ (2020年6月22日 14時) (
レス) id: 806d5009ef (このIDを非表示/違反報告)
kkoyanagi(プロフ) - 凄い！もぉ〜どんなんくれるの〜、めっちゃ楽しみ。 (2020年6月22日 12時) (レス) id: 46c9530258 (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - ちょーちょーちょーたのしみ！！！！！ありがとうかよさん！！！！！！かわいい！！！！！ (2020年6月22日 12時) (レス) id: b5cc118e0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cayochi 
| 作成日時：2020年6月22日 11時
