ある日、突然 たつ ページ1
リナが死んだ。
事故だったらしい。
突然かかってきた電話は
知らない番号からで
リナの叔母と名乗った女性は
訃報を落ち着いた声で告げた。
葬儀の会場を教えてもらって
手を合わせに行きたいとお願いした。
淡々と交わされる会話。
隆平がそっと手を握ってくれている。
そん時の俺はよこやまくんより青白い顔をしてたそうだ。
電話を切ってからのことを、俺は全く覚えていない。
目が覚めたらパンパンに腫れた瞼と痛む頭。
隆平のＴシャツを握りしめてた。
ベッドじゃなく、リビングのラグのうえ。
マルコタに足突っ込んでたから
泣きつかれてベッドにも行かずに眠ったんやろ。
俺に付き合って隣で隆平も眠ってた。
リナはちょっと前、遊び狂ってた頃のツレ。
暇さえあれば集まって飲んで騒いで・・・ヤってた。
俺の黒歴史の一頁。
仲間うちのひとりで、
たぶんあの連中の誰よりも俺を知ってくれてた、オンナ。
音楽の趣味と洋服の好みが一緒で
味覚も合うようなヤツなんて滅多におらん。
しかも体の相性までぴったり。
一晩で何回できるか、
なんてアホみたいなことしたこともある。
だけど、合いすぎて恋愛にはならん相手ってたまにおるやろ？
リナがそれ。
不毛な片思いの真っ最中やった俺に
「辛い恋してるでしょ」
って言ったのもアイツやったし
その相手が隆平だってことも言い当てた。
「なんでわかるん？」
って聞いたら
「忠義のことはだいたいわかる」
ってドヤ顔された。
セッ クスした後にふたりとも真っ裸で恋バナしたな。
リナも道ならぬ恋ってやつをしてたらしい。
相手は教えてくれんかったけど。
楽しくてぬるま湯みたいな心地よさ。
片思いは片思いで、リナがおれば別にええかって思ってた。
じーちゃんばーちゃんになった時に、
寂しくなったら一緒になってもええかな、なんて。
そんなことまで思ってたんよ、俺。
だけどリナはある日突然いなくなった。
仲間うちの集まりに顔、出さんくなった。
メッセージ送っても既読にはなるけど
返事はない。
心配になって部屋押しかけたろかなと思ってたところに
やっとかえってきたのが
『しばらく旅に出ます』
の、一言で。
空港らしい背景にニカっと笑うリナの顔と
リュック背負った後ろ姿の写真が添えられてた。
アホか。アイツ。
俺になんも言わんで。
腹が立って返信せんかった。
それっきり。
それが５年前。
それが、最後。
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さや(プロフ) - ハナちゃんを自分の名前に脳内変換★ (2020年6月22日 14時) (
レス) id: 806d5009ef (このIDを非表示/違反報告)
kkoyanagi(プロフ) - 凄い！もぉ〜どんなんくれるの〜、めっちゃ楽しみ。 (2020年6月22日 12時) (レス) id: 46c9530258 (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - ちょーちょーちょーたのしみ！！！！！ありがとうかよさん！！！！！！かわいい！！！！！ (2020年6月22日 12時) (レス) id: b5cc118e0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cayochi 
| 作成日時：2020年6月22日 11時
