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キス たつ ページ21

「大倉くん」

後輩くんたちを連れて食事に行った帰り道。
明日の仕事が早くからって子が多かったし
未成年も何人かおった。
そんな訳で今日は早めに解散。

俺は帰っても隆平は泊まりの仕事でおらんし
たまにはひとりで飲むのもええかと
歩き出したところで呼び止められた。

振り返ると後輩くんが、ひとり。

「話聞いてもらえませんか」

真っ直ぐな目。

「ええよ。ほなどっか店入ろか」

いつもは控えめで柔らかい雰囲気の子。
今日は身を固くして俺をじっと見つめてる。

「好きです。大倉くんのこと」

真っ直ぐな言葉。
街のざわめきが一瞬止まったような気がした。

知ってた。
この子の気持ち。
めっちゃ軽いノリでアプローチしてくる子もいるなかで
いつも俺の言葉にしっかりと耳を傾けて
控えめに、でも熱く俺を見ていた子。
やっとお酒が飲める年になったんですって
言ってたような覚えがある。

「ありがとう。でも」
そこまで言うたら

「知ってます。丸山くんのこと」
勢いよく、言葉を遮る。

「1晩だけでいいです、だから」

切羽詰まった告白を
今度は俺が遮る。

「それは、できひんよ」

涙を堪えるように
拳にぎゅっと力をいれてくちびるを噛んでる。

「オマエは俺の大事な子のひとりや。
そんなことできひん」

ぽん、と頭に手を置く。
ぐすん、と鼻水を啜る音。

「ありがとう。気持ち、もらっとく」

抱きしめてやりたいけど、やめとこ。

暫く頭ポンポンと撫でてたら
ふぅっと息を吐いて俺を見上げた。

「どうしても、ですか」
精一杯の震えた声。

「どうしても、や」
俺も精一杯の思いを返す。

「わかりました」
「でも、諦めません。俺、負けないです」
笑ってみせた。

ええ顔するなぁ。
この子は伸びる。絶対に。

「おん。頑張れ。
でも、案外壁は厚くて高いで」

もう1回頭ぽん、として離れた。

「はい。俺、丸山くんにも憧れてます。
聞いてくださってありがとうございました」

ぺこり、と一礼して顔あげた時、
ちゅっとくちびるが触れた。

「失礼しますっ」

驚いて何にも言えん俺を残して
走って行く後ろ姿。
暫く呆気にとられてたけど、
なんだか可笑しくなって声出して笑ってた。

やるやんけ。

無性に隆平の声聞きたくなった。
はよ帰って電話しよ。

通りに出ればすぐにタクシーつかまるやろ。
まだ夜は長い。
愛を語るには充分だ。

キス りゅう1→←作者より。



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設定キーワード:関ジャニ∞ , 大倉忠義丸山隆平 , たちょまるまるくらくらまる   
作品ジャンル:恋愛
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cayochi(プロフ) - さやさん» んふふ。大活躍! (11月27日 22時) (レス) id: 89ed3d2d70 (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - やっぱりコタツ買って正解でしたね^ ^ (11月27日 22時) (レス) id: 806d5009ef (このIDを非表示/違反報告)
cayochi(プロフ) - (名前)ゆーきゃんさん» 着てますよ?たぶん。たぶんですけどね。風邪ひきますからね。たぶん (11月27日 16時) (レス) id: 2aa731405a (このIDを非表示/違反報告)
cayochi(プロフ) - めろんぱんさん» え?ほら、コタツで寝落ちすると体痛くなるじゃないですかぁ (11月27日 16時) (レス) id: 2aa731405a (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ゆーきゃん(プロフ) - こたつの中は裸でしょうか…?気がかりです (11月27日 16時) (レス) id: 9b0edcc515 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:cayochi    | 作者ホームページ:   
作成日時:2019年8月17日 10時

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