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偽り　りゅう1 ページ24

とばっちりの砲撃。
先輩とその奥様と俺が三角関係や
俺やで？俺。

確かに先輩と彼女、別れてた時期があったし
そん時には相談にのってました。
でもそれだけ。
手なんか出してるはずがない。

なのに目の前にはご機嫌ナナメの忠義。

｢なんで怒ってはるの｣
｢怒ってない｣

いやいや、カンッペキに怒ってるやないの。

｢俺、怒らすようなことしてへんで｣
｢やから怒ってへんて｣

｢ただイラッとしただけや｣

って、それ怒ってるって言いませんの？

｢りゅう、オンナノコとしたことあるん？｣

え？それ？そこ？
そうなん？

｢まぁ。一応あるっちゃ、ある。
けど、この子とはそんなんちゃうで｣
｢あるんか・・・｣

だからなんでそこにショック受けんのよ。

｢ほんまに？｣
｢おん。ほんまに｣
｢知らんかった｣

誰にも言っとらんもん。
最初ん時、強引に迫られて馬乗りになられた。
最後までできたのは数えられるくらいしかなくて。
己がどんな性なのか、思い知らされたし
お相手のコ、傷つけてしまったこともあるから
もうしたくはない。

それでもオンナノコの体はキレイだと思う。
やからおっきくなってまうこともあるし
柔らかそうな肌に触れてみたくもなる。
大人の動画も作品として？見るで。
でも男同士のも見るしなぁ。
マンガやって読むし。

たぶんそこら辺は人より許容範囲が広いんやと思う。

でも。
行為となったら。

そんときに愛してる人とできればええ。
俺の場合、それが男やっただけ。

まぁ。こんな体になってしもたからなぁ。
この先オンナノコ抱いたとしても
また最後までできる自信はない。
気持ちようなれへんと思うわ。

忠義との行為は
それだけ俺の体に染み付いてるから。

｢もうたぁだけしかいらんもん｣
まだ不貞腐れてる頬に触れてみる。

｢たぁがそうしたんやで？｣
ちゅ、っとくちびるで触れてみる。

｢過去になんかヤキモチ妬かんで｣
もう一度、ちゅ。

｢あぁぁ。もぅ。｣
頭を掻きむしってちらりと俺を見る。

｢もぉ、他のヤツに触ったらアカン｣
ガッと抱きしめられて
ソファに押し倒された。

｢触ってへんよ｣
言いかけたくちびるが塞がれる。

きつめのキスが顔中に落ちてくる。
捩じ込まれた忠義の舌が
荒っぽく口内を掻き回す。

｢俺の、や｣

俺の数倍。
ちゃうな。数百倍。
自分のほうが嫉妬深いの気づいとらんのかしら。

だけどそれがこんなに嬉しいなんて。