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ぜんぶ夢の世界だったらよかったのに
キスの意味も
ジヨン先輩の言葉の意味も
知りたいけど、知る術なんかなくて…………
ううん、違う
あたしは確かめる勇気がないだけ
ジヨン先輩は誰のものにもならないってわかってるのに
染み付いて離れてくれないジヨン先輩の体温が
恋しい…………なんて、ばかげてる
行き場のない感情が
じわじわと膿のように溜まって、苦しさが増してまた涙が出そうになるから必死に堪えた
なんの消化も出来ないまま迎えた朝
突然感じる風の冷たさに、夏から秋への変わり目を感じて心がひゅぅっと音を立てる
満員電車を降りたら
目に飛び込んだのは見慣れた後ろ姿
一瞬時が止まったみたいに動けなくなって、この場を離れるかどうか軽くパニックになったのに
意志に逆らって視線が行き先を勝手に決める
歩くたびに揺れる髪
カバンを持つその手は……昨日あたしに触れた手
お願い、振り返らないで
泣きそうな顔は先輩にだけは見られたくない
すぅっと吸った息が行き場をなくして喉でじたばたする
このままだと、息が出来なくなるかと思った…………その瞬間
「ヌナ！！」
鼓膜を突き抜けるように聞こえた声
満面の笑みで駆け寄って来たと思えば、そのままの勢いで飛び付かれて
「……テテ痛い。」
「ヌナに早く会いたくって。」
いひひっと得意げにテテが笑ったら安心出来て
ようやく息を吐き出すことが出来たのに
振り向かないで歩いていたジヨン先輩の背中がぴたっと止まって
ゆっくりとあたしの方へ向けられたけど
その視線は重なる直前で、逸らされて
ぎゅっと締め付けられる心臓の痛みを感じた
「ね……ヌナ。」
テテの声にびくっと身体が反応する
寂しそうにあたしを見つめるテテに心の底を見透かされたくなくて思わず俯いた
こんな中途半端な気持ちで
こんな曖昧なままで
テテの隣にいるあたしはなんてずるいんだろう
「今ね、すっごくヌナの手を繋ぎたいけど我慢してるの。」
ちょんっと触れ合った小指
少し顔を上げると、やっぱりテテはいつものように笑ってて
「……思う存分俺のこと利用してもいいよ。」
まるでひとりごとみたいに
その声を、あたしにだけ届けるように
ぽつりと呟いた
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merry(プロフ) - なつこさん» なつこさん！お返事遅くなりました(>_<)未だに不安定な状態で心配事もたくさんありますがわたしもなつこさんとまたお会い出来るように準備しております！体調をくずされませんようお元気でお過ごしください！ (2020年6月3日 23時) (
レス) id: 04887bd533 (このIDを非表示/違反報告)
なつこ - お元気ですか？見えない敵と闘いつつ、もはや共存していかなければならない今になって、自由やありのままの生活のありがたさに気づきました。merryさんと再会できることを願っています。ご自愛ください。 (2020年5月9日 22時) (レス) id: c319d287df (このIDを非表示/違反報告)
merry(プロフ) - たかさん» たかさん！いつもありがとうございます。たくさん更新出来いことや、色々思い悩んでましたがこんな素敵な言葉を頂けて嬉しくて幸せです。テテちゃんのお話とジヨン先輩のお話楽しみにお待ち頂けるとありがたいです(*^^*) (2020年2月26日 0時) (レス) id: 04887bd533 (このIDを非表示/違反報告)
たか(プロフ) - merryさん！とりあえずお疲れ様でした。そして新しいお話ありがとうございます！テテにも素敵な幸せが来ること楽しみにしています。 (2020年2月22日 0時) (レス) id: b941ac7055 (このIDを非表示/違反報告)
merry(プロフ) - ともこさん» ともこさん！わーん(><)ひとつひとつ言葉を大切に読んでいただけて本当に嬉しくて泣きそうです。これから甘々なジヨン先輩を想像していまからにやけてます。本領発揮したジヨン先輩のターンをもう少しだけお待ちくださいね！いつもありがとうございます！ (2020年2月7日 1時) (レス) id: 04887bd533 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：merry
| 作成日時：2019年9月19日 20時
