Darling 30 ページ30
｢ジナンくんお代わり！｣
｢おい。いい加減にしろって。｣
さっきからハイペースで飲み続けるAはなぜか機嫌が悪い
どうします？って顔のジナンに止めろって目線を送った
｢あれはひょんのせいですね。｣
｢は？なんで俺のせいなんだよ？｣
ふらつく脚取りでトイレに向かったAを見送ってテーブルの下でスンリの脚を蹴り飛ばし
｢痛い！ひどい！｣
｢ひどいのはお前だ。余計なこと言いやがって。｣
空になったグラスを眺めながらため息が溢れた
あんなふうに、Aに意識させたくなかった俺の気持ちお前にわかんのかよ
飲み過ぎたってぼやきながら戻って来たAはがくんとテーブルに突っ伏す
｢Aちゃんってほんとお酒弱いね。｣
｢……弱くないし、｣
｢弱いの自覚した方がいいよ？」
くすくす笑うスンリにAはぶーっと頬を膨らませて
大して酒が強くないのを自覚してねぇのかよ
酔っ払ってふにゃふにゃ蕩けるような顔みると
二度とひとりではぜったい飲ませらんねーなって思う
タクシーからおりて、寝てるAを抱き抱えて家に入った
俺がいまどんな気持ちでいるか知らないで、ぐっすり眠るAはばかみたいに可愛い
とりあえず無理矢理メイクだけを落とさせてからベッドに寝かせた
シャワー浴びてから、出掛ける前にAが散らかしたリビングを片付けて寝室に入ると
無防備であどけない寝顔はあり得ないほど可愛いから嫌になる
ベッドに潜り込むと寝返りを打とうとするAを、落ちないように腕の中に包み込む
｢離れんなよ……」
ぎゅっと包み込むように抱きしめると、ほかほかしたAの体温が伝わる
そろそろ引越し先も決めねーと
Aのことだから、あれがいいこれがいいって要望だらけなんだろうな
でもベッドはこのままでいいか
俺だってAとくっ付いて眠りたい
｢あー、くっそ｣
あんなこと言うつもりなかったのに
どうしてくれんだよってスンリを攻めてみても
後悔しても後の祭り
失敗した、と思っても時間を巻き戻すことは不可能で
“あたしも、考えたことなかった”
思わぬタイミングで知ってしまったAの気持ちに本気で張り裂けそうな胸の痛みを、ため息で逃がして
Aの手を取って、そっと指をなぞった
Aがいい
Aじゃないとだめ
俺はたぶん、きっと
Aがいなきゃもう生きていけない
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merry(プロフ) - さあとさん» さあとさん！わぁ…お気遣い頂きありがとうございます！なんだか心が救われました。これからもわたしの好きな世界をここで綴っていきますので、一緒に楽しんで貰えたら幸いです。いつも本当にありがとうございます！！たくさん励まされました！！ (2019年2月13日 21時) (
レス) id: a3b0dc7c0a (このIDを非表示/違反報告)
merry(プロフ) - ゆみこさん» ゆみこさん！こんばんは。コメントありがとうございます！なんと嬉しいお言葉…じよんくんのいない穴を埋めるなんて大役を私ごときが務まるかわかりませんが褒められると伸びる子なんでこれからも全力で頑張らせていただきます(T_T) (2019年2月13日 21時) (レス) id: a3b0dc7c0a (このIDを非表示/違反報告)
さあと(プロフ) - いつも楽しいお話ありがとうございます。次回作も楽しみに待っています(^^)作品はmerryさんのものです。好きなように書いてください。気をわずご自身のペースで(^^) (2019年2月13日 0時) (レス) id: 922fb22c2f (このIDを非表示/違反報告)
ゆみこ(プロフ) - 初めまして。merryさんの作品が好きすぎて何度も何度も繰り返し読んでいます。登場人物の気持ちや背景が絶妙で言葉使いが切なくてもうまたらんのですww占ツクではmerryさんとあとお一人の作者さんがじよんくんのいない穴を埋めてくれる作者さんです。大好きです！ (2019年2月11日 10時) (レス) id: 72310fa53b (このIDを非表示/違反報告)
merry(プロフ) - えりかさん» えりかさん！読んで下さりありがとうございます！次のじよんくんのお話ももりもり構想を練っているところです！少しでも楽しんで貰えるように一生懸命準備してからお届けしますね(*´ 艸｀) (2019年2月9日 19時) (レス) id: a3b0dc7c0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：merry
| 作成日時：2018年11月7日 20時
