Darling 12 ページ12
ジヨンが追いかけて来てくれないかな、なんて何度も振り返ってしまう
だけど……それは淡い期待でしかなかった
｢ジナンくん。ビールちょーだい。｣
｢珍しい、ヌナひとり？｣
ジナンくんの優しい声に迎えられて、カウンターにごとんと頭から項垂れたら
｢え？｣
隣から聞こえた声にがばっと顔を上げると、嫌そうにまゆ毛を動かしたベクくん
ジナンくんに癒して貰いたかったのに
なんでこの子が居るのよ
｢知り合い？｣
｢うちの生意気な新人。｣
｢それ本人目の前にして言いますか？｣
ジナンくんが笑いながら運んでくれたビールを一気に喉に流し込むと、ベクくんの何か言いたげな視線を感じる
｢これあげる。ジヨン仕事で行けないから。｣
ポケットからチケットを取り出しベクくんに差し出した
聞かれるより、自分で言った方がダメージは少なくて済む
｢僕その手の映画苦手なんで。｣
｢あたしだってホラー映画は苦手。｣
それでもジヨンの好きなものは共有したいし……ジヨンと一緒だったら楽しく観れたかもしれない
｢でも……ジヨンはあたしの好きな映画を観よって言ってくれるんだろうな。｣
｢優しい彼氏なんですね。｣
ジヨンはあたしに優しい
それは充分にわかってるつもり
｢あのジニちゃんって子？随分と積極的でしたね。ジヨンさんに憧れてました…って彼女の前で堂々と。宣戦布告みたいで可笑しかった。｣
可愛く微笑みかけるけど、ベクくんの口調は意地悪
｢それ言わないでよ！ただでさえモヤモヤしてるのに！！｣
ジニちゃんのジヨンへの好意は明らかで
今も気になって気になって仕方ない
｢楽しいですか？恋愛なんてただの遊び。本気になっても、時間の無駄。」
笑いながら冷めた目と声のベクくんはあたしには異質に見えて
｢ジヨンがあたしを好きになってくれてから。あたしの人生が自分にとってすごく価値あるものになったよ。｣
人生って大袈裟って、そう言ったベクくんの横顔からだんだんと笑顔が無くなって
ベクくんの視線はあたしに戻ることはなかった
あたしはジヨンに向かって真っ直ぐ突っ走ってるから
ジヨンが居ないと転んで、二度と立ち上がれない
あたしはジヨンしか見えてないから
毎日毎日、どんどんジヨンが好きになる
だから、不安なんて感じないように
あたしの心がジヨンで満たされるように
もっと
もっと……って
ほんとわがままで欲張りだな、あたしは
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merry(プロフ) - さあとさん» さあとさん！わぁ…お気遣い頂きありがとうございます！なんだか心が救われました。これからもわたしの好きな世界をここで綴っていきますので、一緒に楽しんで貰えたら幸いです。いつも本当にありがとうございます！！たくさん励まされました！！ (2019年2月13日 21時) (
レス) id: a3b0dc7c0a (このIDを非表示/違反報告)
merry(プロフ) - ゆみこさん» ゆみこさん！こんばんは。コメントありがとうございます！なんと嬉しいお言葉…じよんくんのいない穴を埋めるなんて大役を私ごときが務まるかわかりませんが褒められると伸びる子なんでこれからも全力で頑張らせていただきます(T_T) (2019年2月13日 21時) (レス) id: a3b0dc7c0a (このIDを非表示/違反報告)
さあと(プロフ) - いつも楽しいお話ありがとうございます。次回作も楽しみに待っています(^^)作品はmerryさんのものです。好きなように書いてください。気をわずご自身のペースで(^^) (2019年2月13日 0時) (レス) id: 922fb22c2f (このIDを非表示/違反報告)
ゆみこ(プロフ) - 初めまして。merryさんの作品が好きすぎて何度も何度も繰り返し読んでいます。登場人物の気持ちや背景が絶妙で言葉使いが切なくてもうまたらんのですww占ツクではmerryさんとあとお一人の作者さんがじよんくんのいない穴を埋めてくれる作者さんです。大好きです！ (2019年2月11日 10時) (レス) id: 72310fa53b (このIDを非表示/違反報告)
merry(プロフ) - えりかさん» えりかさん！読んで下さりありがとうございます！次のじよんくんのお話ももりもり構想を練っているところです！少しでも楽しんで貰えるように一生懸命準備してからお届けしますね(*´ 艸｀) (2019年2月9日 19時) (レス) id: a3b0dc7c0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：merry
| 作成日時：2018年11月7日 20時
