lovesickness 2-39 ページ40
きっかけは親友からの忠告だった
仕事が予定より早く終わったある日現場が一緒になったユイとソナと飲みに行こうってことになって
｢Aさん。ジヨンさんとうまくいってるみたいで安心しました。｣
仕事が忙しく、週の半分以上はメールのやり取りだけだったけど
好きだという気持ちだけで充分満たされていたし
まるで自分のことのように喜んでくれるソナにも素直に嬉しかった
だけど
｢彼って特殊な世界に居るから。これからが大変だと思よ。｣
今までさんざん情けない姿を見せてきたユイが心配そうにあたしを見つめる
｢もう2度と恋なんかしない！って言ってた時よりいいんだけどね。｣
｢……｣
｢普通の恋愛とは違うから話ぐらい聞くしか出来ないけど…って、あんた聞いてんの？｣
ぼんやりしてたらユイにでこピンされて
その少しの痛みが
浮かれきってたあたしを連れ戻す
もし
雨の日の偶然がなかったら
ジヨンがあたしに興味を抱かなかったら
あの仕事1回きりで、ジヨンとは関わりを持つことなんかなかった
ジヨンと一緒にいられるのなら
普通も特別もいらない
そう思ったのは嘘じゃない
頭では理解したつもりでいた現実
ジヨンの作った曲や、彼らの功績は知っていた
だけど付き合ってからはそれ以上は知ろうとしなかった
たぶん……意図的に
スンリにお願いしたのは、きっとひとりじゃ観れないと思ったから
その予感はまんまと的中する
あたしの身体はテレビ画面に張り付いて動けなかった
煌びやかな衣装で圧倒的な存在感でステージに立つジヨンは
たくさんの人の心を揺らす
｢まだ観てんの？｣
｢だめ？｣
｢だめじゃねぇけど｣
ひとつひとつの動作にくぎ付けになって、魅了されて……堕とされる
見れば見るほど、画面の中のジヨンが遠くなる
後ろからジヨンに抱きしめられて
この腕の中は現実なのに
夢を見てるみたいな感覚に襲われて
ジヨンとずっと一緒にいたいから
余計な心配せずに笑って過ごしたいから
あたしはもっと強くなんなきゃいけない
｢Aちゃん？｣
｢……大丈夫！｣
笑おうと思ったのに
だめだった
あたし、うまく笑えてない
なんで泣きそうになるの
なんで笑えないの
咄嗟に口をついて出た大丈夫、が
ぜんぜん大丈夫じゃないってことをジヨンに気付かれたくなくて
見え透いた嘘を抱えて、ぎゅっとジヨンにしがみついた
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merry(プロフ) - yraさん» 本当にたくさんの嬉しすぎるお言葉ありがとうございます。これからますます寒くなっていくのであったかくしてお過ごしください。来週には…新しいお話始められるように頑張りますね！ (2018年10月31日 0時) (
レス) id: a3b0dc7c0a (このIDを非表示/違反報告)
merry(プロフ) - yraさん» yraさん！こんばんは☆コメントと最後までお付き合いしてくださりありがとうございます！今回のじよんくんの話口調はいつもより甘さを倍増してみました(´∀`)きゅんとしてもらえて嬉しいです！次のお話もたくさん愛情を込めて書くので楽しみにしてもらえると幸いです！ (2018年10月31日 0時) (レス) id: a3b0dc7c0a (このIDを非表示/違反報告)
yra - 寒いし体調お気をつけてください〜（；＿；）！！いっぱいコメントすみません（ーー；） (2018年10月30日 2時) (レス) id: 912176fc7b (このIDを非表示/違反報告)
yra - 今回のお話はいつもよりじよんくんが甘い感じがしてすごく泣きそうになるぐらいきゅんさせてもらいました（；＿；）本当にmerryさんのお話はあたたかくなるものばかり...眠れない夜中みさせてもらってます(笑)次回も待ってますお世話になります!!(笑) (2018年10月30日 2時) (レス) id: 912176fc7b (このIDを非表示/違反報告)
yra - merryさんお疲れ様でした!!いつもこっそり読ませてもらってるのですが初めてコメントさせて頂きます...!! (2018年10月30日 2時) (レス) id: 912176fc7b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：merry
| 作成日時：2018年8月4日 1時
