lovesickness 2-32 ページ33
“好き”って言葉は偉大だと思う
そのたったふた文字だけでも、ぎゅっと胸が締めつけられて
あたしはいとも簡単に、ジヨンに酔いしれていく
ぴかぴかに磨き上げられた大理石の玄関
ジヨンのスニーカーの隣に、ヒールの折れたパンプスが並んでる
｢コーヒー飲む？｣
｢うん。｣
相変わらず、綺麗に片付いてるリビング
タバコを咥えたジヨンがマグカップをふたつ手に持って、あたしの隣に腰をおろした
｢Aちゃん最近タバコ吸ってる？｣
｢ううん。｣
｢禁煙してんの？｣
｢もう……あたしには必要ないみたい。｣
あたしがタバコを始めた理由は
ただ、ぼんやりと生きてる時間を何かで消費したかったから
ジヨンがいたら何もいらない、なんて
とんでもなく単純な女なんだろうけど
大きなソファに座るあたし達は、ぴったりと隙間なく寄り添って
マグカップに口を付けると、やっぱり甘いカフェオレの味がする
前はブラックが良かったけど、今はこれが好き
｢花火。一緒に見れなくてごめん。｣
｢いいよ。｣
｢でも｣
｢大丈夫。｣
何か言いたげにジヨンの目が不安そうに歪んだから
これは強がりじゃないよって笑ってみせた
｢これからいっぱいジヨンを好きに出来るんでしょ？じゃあたくさんわがまま聞いてもらおうかな。｣
｢例えば？｣
｢ぎゅっとして欲しい……です。｣
｢なにそれ。かわいい。｣
くくくって肩を揺らして笑うジヨン
ちょっと積極的な自分に恥ずかしくなって、ぱっと視線を逸らしたら
ジヨンの腕があたしを引き寄せて、おでこちゅっと唇を押し当てた
ゆっくりと優しいキスが
閉じた瞼とほっぺたに
いくつも降ってくる
甘いコーヒーと甘い空気に、身体中が甘くてどうしようもない
ジヨンはいつだって
あたしがもっと、ってせがむのがわかるように
キスをひとつ落とすたびにあたしを真っ直ぐ見つめて
確かめるように大切にキスをしてくれる
首筋をなぞるように、這わすジヨンの唇の感触に
背筋が、ぞくっと震えて
顔の熱が上がってしまいそうで、そっとジヨンを引き剥がしたら
｢ここで止めちゃってもいい？｣
にやっと笑いながら、あたしを眺める
こんな時のジヨンはとことんいじわる
｢ずっと、大切にするから。」
その言葉に、頭の中はくらくら
迷いも、戸惑いも、臆病になる気持ちもぜんぶ吹っ飛んで
幸せすぎて、息ができない
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merry(プロフ) - yraさん» 本当にたくさんの嬉しすぎるお言葉ありがとうございます。これからますます寒くなっていくのであったかくしてお過ごしください。来週には…新しいお話始められるように頑張りますね！ (2018年10月31日 0時) (
レス) id: a3b0dc7c0a (このIDを非表示/違反報告)
merry(プロフ) - yraさん» yraさん！こんばんは☆コメントと最後までお付き合いしてくださりありがとうございます！今回のじよんくんの話口調はいつもより甘さを倍増してみました(´∀`)きゅんとしてもらえて嬉しいです！次のお話もたくさん愛情を込めて書くので楽しみにしてもらえると幸いです！ (2018年10月31日 0時) (レス) id: a3b0dc7c0a (このIDを非表示/違反報告)
yra - 寒いし体調お気をつけてください〜（；＿；）！！いっぱいコメントすみません（ーー；） (2018年10月30日 2時) (レス) id: 912176fc7b (このIDを非表示/違反報告)
yra - 今回のお話はいつもよりじよんくんが甘い感じがしてすごく泣きそうになるぐらいきゅんさせてもらいました（；＿；）本当にmerryさんのお話はあたたかくなるものばかり...眠れない夜中みさせてもらってます(笑)次回も待ってますお世話になります!!(笑) (2018年10月30日 2時) (レス) id: 912176fc7b (このIDを非表示/違反報告)
yra - merryさんお疲れ様でした!!いつもこっそり読ませてもらってるのですが初めてコメントさせて頂きます...!! (2018年10月30日 2時) (レス) id: 912176fc7b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：merry
| 作成日時：2018年8月4日 1時
