lovesickness 2-17 ページ18
どうして俺はあいつを……追いかけてたのか
突発的な行動を理論付けて整理しようとしても
ジアのことを考えてる事自体、裏切り行為な気がして
目を閉じれば、Aちゃんの呆然と俺を見上げる顔が浮かぶ
思い出すだけで胸が痛い
Aちゃんが、何も聞かなかったから
俺も、何も言わないなんて
ずるいな……ってつくづく思うよ、ほんと
｢ちょっと待ってて？｣
｢ジヨンっ｣
｢ん？｣
鼻をずずっと啜ったAちゃんの頭をぽんっと撫でて
立ち上がった俺に向かって、慌てて伸びてくる手が腕を捕まえた
｢すぐ戻ってくるよ？｣
｢……｣
困惑して固まった顔が、ぎこちない笑顔に変わる
こんなふうに傷付いたAちゃんを俺は知ってる
今、この子を傷付けてるのは…俺だ
｢はい。これ。｣
｢なに？｣
｢お土産。買ったってメールしたでしょ？｣
得意気に笑ってみせたけど
本当は、何を買えばいいか迷いに迷って
目に付いたAちゃんに似合いそうなものを手当り次第買ったから
目の前に並べたたくさんの紙袋を、また困った顔で眺めてる
｢じゃあさ1個だけ選んで？あとはヌナに渡すから。｣
｢…ヌナ？｣
｢俺の姉ちゃん。買ってくるの忘れたって言ったらすげぇ怒んだよね。｣
どれにしようって指を口元に置いて
さんざん迷ってAちゃんが選んだのはピンクパールのピアス
1粒ダイヤと立体的な花のモチーフがAちゃんにぜったい似合うだろうな……って
｢似合う？」
小さく尋ねるAちゃん
うんっと頷くと、ありがとうって笑ってくれた
それだけで、こんなにも心臓がおかしくなるほど高鳴る
ひとに
興味を持ってもらえることは、簡単だった
Aちゃんには無理矢理そうさせた
俺が自ら望んで、好きになってもらえるように
そう仕向けた
｢好きだよ。｣
頭ん中を引っ掻き回しても
その言葉しか見当たんなくて
でも圧倒的に足りなくて
頭も身体も言葉も、ぜんぶ使ってでもこの子の気持ちを引き留めたい
たぶん無意識なんだろう
いつからだったか、一緒にいれば必ずAちゃんは俺に触れようとする
今も俺の膝の上に手をちょこんと乗せて
それが俺を求めてくれてる証だって
Aちゃんのなりの、精いっぱいの自己主張
傷付けて、不安にさせてしまってるけど
………ごめん
きみを手離すことなんて、俺は到底出切っこない
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merry(プロフ) - yraさん» 本当にたくさんの嬉しすぎるお言葉ありがとうございます。これからますます寒くなっていくのであったかくしてお過ごしください。来週には…新しいお話始められるように頑張りますね！ (2018年10月31日 0時) (
レス) id: a3b0dc7c0a (このIDを非表示/違反報告)
merry(プロフ) - yraさん» yraさん！こんばんは☆コメントと最後までお付き合いしてくださりありがとうございます！今回のじよんくんの話口調はいつもより甘さを倍増してみました(´∀`)きゅんとしてもらえて嬉しいです！次のお話もたくさん愛情を込めて書くので楽しみにしてもらえると幸いです！ (2018年10月31日 0時) (レス) id: a3b0dc7c0a (このIDを非表示/違反報告)
yra - 寒いし体調お気をつけてください〜（；＿；）！！いっぱいコメントすみません（ーー；） (2018年10月30日 2時) (レス) id: 912176fc7b (このIDを非表示/違反報告)
yra - 今回のお話はいつもよりじよんくんが甘い感じがしてすごく泣きそうになるぐらいきゅんさせてもらいました（；＿；）本当にmerryさんのお話はあたたかくなるものばかり...眠れない夜中みさせてもらってます(笑)次回も待ってますお世話になります!!(笑) (2018年10月30日 2時) (レス) id: 912176fc7b (このIDを非表示/違反報告)
yra - merryさんお疲れ様でした!!いつもこっそり読ませてもらってるのですが初めてコメントさせて頂きます...!! (2018年10月30日 2時) (レス) id: 912176fc7b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：merry
| 作成日時：2018年8月4日 1時
