138ぱーせんと｡【短編集】

trick stars【綿貫咲斗様リクエスト】 ページ17

早々に仕事を終わらせ自宅に向かっている途中､一通のメールが届いた


''今からそっちにいくから''


あまりの素っ気なさと強引さに苦笑しつつも会うのが久し振りだという事実に気付き､口角を少しだけ上げた


いつもより5分ほど早く家に到着する
どれだけ浮かれてるんだ､お前は乙女か！なんて突っ込んでしまうほど､今の私は気分がいい


だからカチャリという音をたて､広がった向こうの景色を見て思わず私はドアを閉めてしまった


「Aさーん！おかえりー！！って何で閉めちゃうの？」
「謝…来(すみません､お邪魔してます)」


え､ここ愛しの()我が家ですよね
気のせいだよねと自分に言い聞かせ勇気を出して､もう一度ドアノブに手をかける


そしてさっき見た幻は


「やっほーAさん､ひっさしぶりぃ！また痩せた？腰細くなってるぅー」
「妹…狡､好(舞流ばっかりズルい､やっぱりAさん可愛い」


そうとう質の悪い現実でした


どうしよう､臨也くん前に
''できるだけ妹達には関わるな…俺アイツら苦手なんだよ''
って苦々しげに言ってたし､でも簡単には帰ってくれなさそうだし…それに


『く､九瑠璃ちゃん舞流ちゃん､あのー離れてくれませんか』


ずっと腰のあたりを撫でてくるんですけど
そしてこの最悪なタイミングで彼はやって来た


「Aー入るよ…ってお前ら何やってる」
「えー何って…スキンシップ？」
「普…兄､居(いつも兄さんばかりイチャイチャしてるから)」


それから激しい口論の末､臨也くんが勝ったのかあの二人は帰っていった
Aさん頑張ってねという謎の一言を残して


現在は彼に後ろから抱き締められている状態
どちらも一言も発することなく､ただただ時間だけが流れていく


『い､臨也くん？』
「別に怒ってないよ､ただ…」


''俺以外の奴に触れられると不快なんだよね''


耳許で囁かれた言葉に思わず頬を染める
彼の方を見たら耳の先が真っ赤になっていて思わず笑ってしまった



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素敵なリクエストありがとうございました
遅くなって本当に申し訳ありません
臨也ほとんど出せなかった…
その後どうなってしまったのかはご想像にお任せします笑
文字を詰めて書いたので読みにくかったらごめんなさいorz

【九瑠璃と舞流に嫉妬する臨也】でした

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