第16話 ページ18
目を覚ますとそこは真っ暗な空間。
左手首に冷たい感触がある。
(確か…逃げて…ライト様に襲われて…)
彼が言った【お仕置き】が引っかかる。
何故かあの人が言うと怖い。
漸く目が慣れるとそこは何も置いていない部屋。
そこから立ち去ろうとする…が__
ジャラ
金属の音が聞こえた。
その場に立とうとしても何かに引っ張られる。
これは…
鎖だ。
鎖で壁に繋がれている。
外そうとすればするほど鎖のジャラジャラという音は大きくなる。
焦るとさらに大きくなる。
そしてその音が奴の耳にも入った。
「逃げちゃダメって言ったよね？それは外れないよ。やっぱりお仕置きされたいんだ？」
暗闇の中から人影が浮かび上がる。
帽子の影も付いている。
『早く外してください』
自分でもわかっていた。
そう言っても相手を刺激するだけだと。
逃してもらえないということを。
ただ、少しの希望に賭けた。
「いいよ」
予想外の言葉にA自身も驚き、思考が一時停止した。
(この館のヴァンパイア達がそんなに簡単に？)
そう考える間にも彼はゆっくりと一歩ずつ進んでくる。
「でも__ボクを満足させれたら、ね」
ほら。
彼らはそんなに簡単に諦めるようなものじゃない。
逃げられない空間で、Aは絶望を味わっていた。
彼とAの距離はあまりない。
Aは膝立ち状態であったが、それでも彼を睨む。
「んふ。そういう憎悪のこもった目も可愛いなぁ」
ニヤニヤして聞いてくるライト。
『貴方は変人なの…？』
真顔で聞き返すA。
「そういうSなところも好きだよ？」
この時点(来て約1週間前)で、Aは悟っていた。
(この屋敷にいる人はみんなS！ しかも“ド”が付くほどの！)
だからこそ彼の言葉に意見を持った。
(ドSにそんなこと…言われたくないわ！)
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凛猫(プロフ) - つるぎさん» いつも読んで下さりありがとうございます！ (2019年12月16日 21時) (
レス) id: 18f542a8ee (このIDを非表示/違反報告)
つるぎ - 更新ありがとうございます。次の展開が楽しみです/// (2019年12月16日 21時) (レス) id: 07b8e63db3 (このIDを非表示/違反報告)
つるぎ - 頑張って下さい!!終わったらまた更新宜しくお願いします!! (2019年12月8日 18時) (レス) id: 07b8e63db3 (このIDを非表示/違反報告)
つるぎ - 更新ありがとうございます!!それと目次(?)のところに、○○さん/リクエストと書いてくださるとリクエストかお話しか分かりやすくなると思います。 (2019年11月16日 10時) (レス) id: 07b8e63db3 (このIDを非表示/違反報告)
つるぎ - そうなんですか?すみません。でも夢主ちゃん可愛いですよ!ディアラバって感じ(?)がして。 (2019年11月16日 9時) (レス) id: 07b8e63db3 (このIDを非表示/違反報告)
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