おバカなギャルと死神さん 【半間修二】

ギャルが十八人 ページ19

「ばはぁ♡おもしろそーなことしてんじゃん♡オレもまぜろよ」

バキッ

あたしが助けを求めていた人物が何の偶然か目の前に現れ、一番好き勝手にあたしの身体を触っていたやつの首に重い回し蹴りをかました

「…しゅ、う………ぴ…？」

なんで？どーしてここに居んの……？

あたしを見るなりしゅうぴが羽織っていた………あたしを襲ってきたやつらと同じ服を頭から乱雑に被せてきた

「オマエら何してんの？そいつオレのなんだけど？♡全員、歯折るで決定な♡」
「は、半間さんのオンナだったんすかっ？！！」
「お、俺ら知らなかったんすっ！！！」
「すみません！すみませんでした！！」
「何言ってももう遅せぇんだよ」

しゅうぴが来た途端、沢山居た白い服を着た人たちは我先にと一目散に走り逃げていく

捕まったらきっと、前歯を折られてしまうんだろう

目の前で赤い液体が飛び散りバキやボキとは言い難い、人の身体からは有り得ない音が鳴っていた

あたしは喧嘩なんか見慣れてないので目の前の光景など見ていられず、しゅうぴが被せてきた服で見ないように目元を隠す

チラり、それでも怖いもの見たさはある。ので少しだけ隙間を開け、目を細めてその様子を伺う。目の前をボコボコに殴っているしゅうぴは楽しそうにも怒ってるようにも、見える

「……ぁ"………がっ…」

突然しゅうぴに顔面をぼこぼこにされた男があたしの方へ手を伸ばしてきた

まるで助けてを求めるみたいに

「ひっ…？！」

でもあたしは怖かった。もちろん、しゅうぴにされた原型を留めていない顔もそうだが、数分前までは無理矢理あたしに行為を迫っていたやつらだ

怖くないわけがなかった

ギャルが十九人→←ギャルが十七人※

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す