休日 ページ23
その後数日で、多くの人が私がハクに脅されて付き合っていたと思っていたことを知った。ハクが本当は優しいのだということを説明した所で聞いちゃ貰えない。
皆、ハクと渡り合えるのは千尋だけだと考えているようだった。
……別に、もう私に関係ないことだから良いけどさ。
その日は湯婆婆に休みを貰った。美影さんは私に遅くても半年以内には寿退社(なかなか使い慣れない言葉だ)させたいらしい。それまでの間出来るだけ出勤したいのだけれど大金に目が眩み周りが見えていない湯婆婆は私が望んでもいない無駄な配慮をしてくれた。他の湯女達も快く了承してくれたので、これ以上何を言っても無駄だと判断した私は、大人しくこの世界へ来てから初めての休日を満喫することにした。
まだ湯屋の周りが閑散としている午前中に私は外へ出掛けた。町へ行き、美影さんが欲しいと言っていた数点の日用雑貨を買った。彼は今人間界へ戻っていて、次に湯屋へ来るのは数週間後らしい。
この世界での「存在価値」がある今では、人間の私も町で自由に物を買うことが出来る。お金はレジに置いておけば良いから、黒い影の居ない昼間が狙い時だ。
人気のない通りを歩いていると、意外と町が風情あって良い雰囲気をしていることに気付く。現世の旅行番組に出てきそうだ。
こんなにのんびりと過ごす時間は久し振りで、何をして良いか分からなくなった。そのまま帰っても特にすることがないから、私は町から湯屋への道のりを出来るだけ時間を使って歩いた。と、湯屋へ渡る橋の手前で、左手側の少し低い所に建物があるのを見つけた。思えば、湯屋の裏側の方へは行ったことがない。橋の下にある鉄道もどこへ繋がっているのか知らなかった。
「……少し探検してみるか」
口に出すと、俄然意力が出てきた。買った物を落とさないように気をつけながら、草の根を掻き分け、奥へ奥へと進んでゆく。暫く行くと牡丹のような花の咲く茂みに突き当たった。行き止まりかと周りを見回してみると、茂みの間に人ひとりやっと通れるくらいの小道があった。これが向こうの建物へ続いているやも知れないから、私は迷わず小道へと入った。
色鮮やかな花々に、むせ返るような甘い香り。どれだけ先へ行けども行けども両手側にはトンネルのように花々の咲く茂みが広がっている。頭がおかしくなりそうだった。
途中、がくんと道が下へ下がり始めた。傾斜に沿って歩き、30秒程で突然花の道が終わり目の前に大きな建物と青空が広がった。
★ハクちゃまの秘密★
おかっぱと言われると腹が立つ。
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モッケ - 本当にごめんなさい、許してください (2015年6月27日 13時) (
レス) id: 7cabc5d692 (このIDを非表示/違反報告)
星宙(プロフ) - 季紀さん» 年がら年中からかわれてたら嫌になるもん！ おかすぃくないよー♪ やっちゃった…美影さん犯罪に手を出してしまった…←笑笑 (2015年5月23日 20時) (レス) id: d32e317eb5 (このIDを非表示/違反報告)
季紀(プロフ) - 星宙さん» からかいづらいと言われて喜ぶ人も私は初めて見た♪ おかすぃー♪ ハクさんピンチだね! 美影さんやっちゃってるし! (2015年5月23日 19時) (レス) id: 61b5a6cbc1 (このIDを非表示/違反報告)
季紀(プロフ) - 朱雀@忙しす先輩さん» テスト一週間前に修学旅行(TT) ね、あてちゃってるよね笑 (2015年5月23日 19時) (レス) id: 61b5a6cbc1 (このIDを非表示/違反報告)
季紀(プロフ) - 杜さん» そこまで言って頂けて嬉しい(笑) ハク落ちになったら美影を、美影落ちになったらハクの中編をそれぞれ書く気でいます。夢主は変わりますがね(^^; (2015年5月23日 19時) (レス) id: 61b5a6cbc1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kiki
| 作成日時：2015年4月8日 18時
