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あの後。
互いに健闘を称え合って最高の笑顔を見せてくれた【ゼロ】の一人一人にお疲れ様と声をかけていた。
この後ゴッドエデンがどうなるのか、私にはまだわからないが、豪炎寺くんはその辺どう考えているのだろうか。
こんなに子供達が事情は違えど孤島に閉じ込められ、サッカーの訓練を強制されていたのだ、なんのお咎めもなしとは行くまい。
特にゼロのようにチームになっている子達は少しはチームメイトに愛着があったりするだろうから、みんな離れ離れになってしまうのは可哀想だとも思う。
後で豪炎寺くんに聞いてみるか…
そんなことを考えていたら白竜くんが近づいてきた。
「Aさん、シュウを知りませんか。あいつ試合が終わってからどこかへ行ってしまったんですが」
『あれ、ほんと?雷門のみんなにお別れでも言いに行ったのかな…?なんだかんだで仲良かったみたいだし』
私がそう言うと、彼はどこか寂しげな顔をした。
どうしたの?と問うと、神妙な面持ちでぽつりと言った。
「俺は、もうアイツに会えない気がするんです。」
『…それはどうしてかな』
「直感です」
『……………直感かあ』
まあ思い返してみればおかしい点はいくつもあったのかもしれない。
夜にどこかへ抜け出してはふらりと帰ってくる、
身体に見合わない妙に達観した性格。そして、時折まるで眩しいものでも見るかのように白竜くんやみんなを見ることも。
この子はなんとなく気づいていたのかもしれない。
でもあの子は猫みたいに人懐っこくて気まぐれな男の子だから。
『………きっと、そのうちまた会えるよ』
そう私が言うと白竜くんは
「きっとAさんが呼べばすぐにでも駆けつけるでしょうね。」
と微笑んだ。
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香藤 - 涼花さん» お久しぶりです!笑いつもありがとうございます…!超絶不定期更新ですが、何卒よろしくお願いします…頑張ります! (2022年7月14日 16時) (レス) id: 2e6a3cdde9 (このIDを非表示/違反報告)
涼花(プロフ) - お久し振りです…!(?)楽しみにしてました…!!!夏休み中に更新されるの嬉しいです…!無理なさらず、更新ファイトです! (2022年7月14日 8時) (レス) @page40 id: a6661d2da5 (このIDを非表示/違反報告)
るいくんの遊び場! - たまにチラチラ読んでたんですけど、やっぱおもしろいです!!!!更新頑張ってくださいね!!! (2021年8月30日 16時) (レス) id: 0c0aba27ae (このIDを非表示/違反報告)
こまめ - すみません。間違って2回投稿してしまいました。 (2021年8月30日 7時) (レス) id: 8adf351572 (このIDを非表示/違反報告)
こまめ - 更新お疲れ様です。とても面白く、見つけくてから三日で読んでしまいました!これからも、更新頑張って下さい! (2021年8月30日 7時) (レス) id: 8adf351572 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:香藤 | 作成日時:2019年2月23日 20時